テーマ:本のある暮らし(3220)
カテゴリ:聖書に親しむ
聖書を通読中ですが、今回は『コヘレトの言葉』の感想文を書きます。
聖書の通読計画は、1週間かけて1巻を読み、66週間かけて旧約・新約を読み終えるという、私的にはかなり遠大なものになっています。 今のところは順調ですが、まだ5巻目にすぎません。 なお、前回の『創世記』はモーセ五書のうちの1巻でしたが、今回の『コヘレトの言葉』は詩書に分類されています。 6月26日の日経新聞夕刊に載っていたことですが、日本陸運理事・瀬古利彦氏は、聖書で陸上に触れた部分を何度も読み返したそうです。 どういう箇所かというと、「足の速い者が競争に、強い者が戦いに必ずしも勝つとは言えない」(コヘレト 9-11)や、「ひとりよりもふたりが良い。共に労苦すれば、その報いは良い。倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ」(コヘレト 4-9~10)など。 つまり、今回の『コヘレトの言葉』は、瀬古氏にとって馴染み深いものと思います。 『コヘレトの言葉』は何を説いているのでしょうか。 冒頭を読むと、無常観が漂っています。 ちょっと書き出してみましょう。 「コヘレトは言う。 なんという空しさ なんという空しさ、すべては空しい」 という具合で、何ともとっつきにくい。 そこで、ものの本をカンニングしてみると、次のような解説がありました。 「むなしい人生だからこそ神とともに歩む尊さを説いている。 仏教や老荘思想との共通性もうかがえる」と。 これもまたわかりにくいですね。 まあ深入りは避けて、以下に【この本からの引用】と【上記の感想】という形で、少々書いてみます。 【この本からの引用】 ひとりの男があった。 友も息子も兄弟もない。 際限もなく労苦し、彼の目は富に飽くことがない。 「自分の魂に快いものを欠いてまで誰のために労苦するのか」と思いもしない。 これまた空しく、不幸なことだ。(4-8) 【上記の感想】 わかりやすく言うと、儲けることに熱心になりすぎるなということでしょうか。 投資を扱っている拙ブログに、戒めの言葉として掲げてみたい気がしなくもない。 【この本からの引用】 見よ、わたしの見たことはこうだ。神に与えられた短い人生の日々に、飲み食いし、太陽の下で労苦した結果のすべてに満足することこそ、幸福で良いことだ。それが人の受けるべき分だ。(5-17) 【上記の感想】 「短い人生の日々に、飲み食い」することを勧めています。 中々良い聖句です(笑)。 『コヘレトの言葉』で言わんとすることは、人生は空しいものであるが、労苦や飲み食いは必要なことだし、避けられないことだ。 その中に愉しみを見出し、満足感を得るようにしなさい。 これが一番幸福なことなのですよ。 というふうに解釈しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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