シロホン46のブログ

本書は、組織内の研究者を分類し、組織にどう貢献しているのか調べた本です。
タイトルはマネジメントですが、研究者のアイデンティティについて分類した研究結果を本にしたような内容です。特にどういう風に育てていくといいかとか書いてあるものではありません。
興味深いのは本書の主たる内容である「ローカル」と「コスモポリタン」という分類です。「ローカル」は研究者である前に組織人であり、組織に貢献すべきという傾向です。一方、「コスモポリタン」は、組織人である前に研究者であるという人で、組織内で役立つかよりも科学に貢献できるか考えます。
大学人でもなければ、組織から給料もらってるんだから、ローカルであるべきという人もいるかもしれませんが、コスモポリタンは確実に対外的に通用するものを狙ってきます。
両方必要という内容ですが、学術的に検証してみたというのが本書の価値なのでしょう。研究者の管理者は研究者たちがどういう人々なのか知るには良いかもしれません。