アマゾン・ドット・コムの光と影
本書は、この前紹介した「ワン・クリック」が面白かったので、amazonに興味を持ち読んだ本です。「ワン・クリック」で紹介されたamazonの快進撃ではなく、ドキュメンタリーなので、地べたを這うような内容です。筆者は、秘密主義のamazonの謎を探るべく、バイトとしてamazonに潜入し、仕事をしたり、周囲の人々と話したりしながら、情報収集していく話です(といっても、違法行為を発見したとかではなりません)。amazonが日本の商習慣を打ち破ろうとする姿勢も見え隠れします。感想を言うと、amazonは、非常にアメリカ的合理主義な会社と思いました。日本の企業では、管理職が「なんかいい案考えろ!」といい、現場が創意工夫して「こんなのどうでしょうか?」というのに対し、管理職がケチをつけるものの、現場が説得し、うまくいくという感じです(偏見か?)。一方、アメリカは、管理職が戦略・方針を決め、「これでやって!」と指示し、現場は言われた通りやる、末端ほど誰でもできる作業になっており、言い換えれば、現場はあまり尊重されないようになっている、というイメージがあります(もちろん社によるでしょうが)。amazonは典型的な後者と感じました。顧客中心主義の影に苦労アリという感じです。アマゾン・ドット・コ...著者:横田増生価格:1,728円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る