前回の続きです。
鬼太郎が取り立てのために、Aさんの前に、また現れた。
そしてその場で私に電話してきた。
鬼太郎 「受任されたそうですが、当社の意向を伝えます」
「債務名義を取っていますから、一括で無理なら、給与の差押えをします」
私 「ちょっと、待ってくれ ませんか、私はまだ受任をしていませんよ」
鬼太郎 「えぇ! まだ受任していないのですか?」
Aさんは、とっさのあまり、委任予定を、委任したと言ってしまったようだ。
鬼太郎 「来週の何曜日に受任予定なんですね、それまでは催促はストップします」
と言って帰っていった。
1週間後に憔悴しきったAさん来所する。そして、「どうなりましたか」と、またも鬼太郎か
らも電話がある。
Aさんから訪問日時を聞き出し、すかさず電話をかけてきたのだ。
すさましい執念だ。
私 「今、受任しました」
鬼太郎 「そうですか、一括で払えますか?」
私 「一括で払えるぐらなら受任しませんよ」
鬼太郎 「少しは頭金を用意できますかね?」
私 「無理ですね」
鬼太郎 「債務名義がありますから、給与の差押えをしますよ」
私 「そんなことしたら、Aさんは会社にいれなくなり、また行方不明になりますよ
それでも良いですか?」
鬼太郎 「・・・・・・・・・・。」
こうなれば、こちらのペース、Aさんの意向を聞き、損害金のほとんど
を免除、月1万円の支払いで話がまとまった。
最後に 「鬼太郎さんの追い込みはすごいですね、そしてスピード、 参りました」
と労をねぎらうと「 それが、私の良いところであり、悪いところでもあります」
「それに、 我々は、代理人の顔も立てなくてはなりませんからね」
とまんざらではない様子だった。
仕事には厳しいが、心優しい鬼太郎さんでした。
(最近あった事例を少しアレンジして紹介させていただきました)
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