自負や自信。黒笑小説を読んで。
作家のプロってなんだろう。東野圭吾作の黒笑小説に書かれている内容を読んでそう思った。読んだ感想からいえば、先生の本よりインパクトがある。エンタメ小説なので、脚色は想定内としても先生の視点ではない、文壇の黒い部分を書いているわけだ。主人公が出版社からまったく期待もされずに、新人賞をたまたま獲ったことで、人生を転落していくのと、三十年間生きながらえた中堅作家が出版社から見限られるのは、ゾッとした。新人賞を獲った新人は作家気取りだけど、編集部や出版社からは、名前さえ覚えもされない。さらに主人公が意気揚々と二作目を編集の人に渡すも、笑って受け取り、段ボールの中。それがまた黒いというかね。原稿一度も見ないでサヨーナラー(_´Д`)ノ~~.。・:*:・゚`☆、。・:*:・゚`★*ですから。やっとのことで受賞したものの、その後二作目が出ない作家って、出ないじゃなくて、出せないんだろうな。それほど、出版社の見限りは容赦なさそう。それより、アイドル並の美女とおっさんが最終選考にあがったら、ビジュアル優先で。っていう架空出版社には東野圭吾のブラックユーモアがあるような気がする。小説で「顔が良ければ、選考委員はだいたい男だし、選考前に写真見せれば~」っていう編集の人たちのやりとりもそうだし。時代はイケメンと美女以外は必要ない!おばさん、おじさん新人賞受賞お断り!その顔が良い女性が最終選考に必ず残る出来レースをする下りも、やっぱり直木賞へねぇ……、東野圭吾はおっさんで、若いなんだっけ、背中を蹴りたいを書いた二十歳くらいの女性が受賞する出版ご時世へのあれですか。東野圭吾は直木賞もらって、小説のことを否定することになったけど、受賞しなかったら、完全に妬みですね。苦笑けど直木賞ってやっぱり女性で顔がよければ受賞するって黒い噂があるよね。昨年もやっぱり芥川賞も直木賞も美人女性でそこそこ若いし。黒笑小説はおおーって思う反面、作家志望にはダメージ大ですね。椎名ももっと頑張って、幸運で受賞し、たとえ一作で見限られても、胸を張れる作品を作りたいとおもったさ。黒笑小説は短編集なので、他の題材も載っています。椎名が述べているのは、その中に収録されている中の一つか二つです。