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2021.06.07
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カテゴリ:本国配信ドラマ


遇龙 Miss The Dragon
第8話

羅酆(ラホウ)閣へ戻った雪阡尋(シュェチェンシュン)
青青(チィンチィン)のことを考えると、なぜかあの青い人影の記憶が蘇る
そこへちょうど紫陽上仙がやって来た
「すまない、″紫髄陽炎″を尉遲龍炎(ユーチーロンイェン)に奪われた」
「またあいつか!」
龍炎と因縁がある紫陽上仙は憤慨したが、雪阡尋はお茶を勧めて落ち着かせ、聞きたいことがあると切り出した
「二千年前、私に何が起こったか知らないか?」
すると紫陽上仙は雪阡尋との付き合いがまだ千年だと笑う
雪阡尋はかつて天孤星だったことまでは覚えていた
その時に罰として肋骨一本を抜かれて浮生琵琶を作り、さらに羅酆閣に三千年も駐屯することになったという
「青い人影をよく思い出すんだ」
紫陽上仙は雪阡尋が八泪を飲まされたと気づき、自分の過去が知りたいなら命格星君に聞くよう勧めた



夏侯(シァホウ)府、雪児(シュェアール)は流螢(リィゥイン)に従兄・許致遠(シュヂーユェン)との縁談を持ちかけた
何でも老爺は流螢を養女に迎えて二小姐の身分で嫁がせてくれるため、正房になれるという
「でも私はずっと小姐のおそばにいたいんです…」
流螢が難色を示していると龍炎が入って来た
「小姐を喜ばせたくないかい?…君が嫁げば小姐も私も嬉しいよ」
龍炎は流螢のために側仕えを連れて来たと話し、青青を紹介した

流螢は龍炎に縁談を勧められ深く傷ついた
庭園の涼亭でひとり涙する流螢
龍炎はその背中を眺めながら、命格星君の蔵書閣で見た命格簿の内容を思い出す
命格簿の夏侯府の劫数には確かに年末までに家族が全て消失するとあった
『流螢がこの劫を回避するにはどうすればいい?』
『(パラパラ…)この命格の人なら凶を吉に変えられる
 もし流螢がこの人に嫁げば寿命を全うできるだろう』
実は流螢を救える相手は許致遠だった
「これからは彼が私の代わりに君の面倒を見るんだな(ボソッ」
その時、ひとしきり泣いた流螢が振り向き、龍炎の姿に気づいた
龍炎は咄嗟に引き返そうとしたが、流螢に呼び止められてしまう
「あなたは本当に表少爺に私を嫁がせたいの?」
「そなたのためなんだ…彼は良い人だし、そなたを好きだ」
「でも結婚するには両思いでなければ…」
「ゆっくり愛を育めばいい」
すると流螢は龍炎からもらった紙龍を出した
「私の心はもう他の人のもの、なのにどうやって愛情が育つと?…私、少爺とは結婚しない
 あなたが思い出を捨てても、私はずっと心に秘めておく」
「小流螢…」
「もう言わないで、誰も私に強制なんてできない」
龍炎は仕方なく法術をかけ、流螢の時間を止めた

龍炎は流螢の記憶を書き換えることにした
「二人の思い出がいらないなんて誰が言った?
 私はただそなたに何の憂いも心配もない一生を送って欲しいだけだ」
すると流螢の美しい愛の思い出の相手が龍炎から致遠に変わってしまう

龍炎が流螢を居所へ送ると、青青が待っていた
そこで嫁ぎ先へ付いて行く青青に流螢が甘栗が好きで、自分の布団がないと良く眠れないと伝えておく
すると流螢が寝台で意識を取り戻した
流螢はもはや龍炎に何の関心も示さず、青青は本当に流螢の記憶から龍王が消えたと知った

流螢は致遠こそ自分の愛する人だと思い込み、ついに婚儀の日を迎えた
致遠の元へゆっくり歩いて行く流螢、その隣には龍炎がいたが、その姿は誰にも見えない
…この別れは一時、百年などあっという間だ
…今日の婚礼を私たちの婚礼としよう
流螢はすぐそばに誰かの気配を感じたが、どうやら錯覚のようだ
すると龍炎は流螢が好きだと言っていた花びらを降らせた
…千年も修練した私にとって生離死別など雲淡風軽のようなもの
…まさかそなたを失うことが千年雷劫よりも辛いとは思いもしなかった



流螢はいよいよ拝礼の儀へ向かった
その時、龍炎が空に星旋韵を出す
ちょうど殿内に入ろうとしていた流螢だったが、思わず幸運の花から手を離して引き返した
すると星旋韵を見上げた流螢は、ふと大事な人との約束があったと思い出す
「確か3日以内に…」
…流螢、思い出したのか?(はっ)駄目だ、彼女に思い出させては…
その時、流螢の頬を涙が伝った
しかし流螢はなぜ自分が泣いているのか分からない
龍炎は思わず法術で時を止め、流螢にそっと口づけした
…流螢、君を愛している…

その夜、龍炎は流螢が使っていた部屋にやって来た
すると龍が刺繍された手巾を見つける
…これは私に渡す情の品だったのか…
実は流螢は龍炎に内緒で密かに返礼品を準備していた
そこへ慌てて青青が流螢の寝具を取りにやって来る
「彼女の物を何も持っていかなかったのか?」
「うん、夫人が使用人の部屋の物など何も持って行くなって、全て新しくしたの」
「…流螢が一幅の画を持っていたはず、どこにあるか知らないか?」
「画なんて持っていなかったわ、失くしたんじゃ…って、ぁ…(O_O)
 新房に持って行ったのかも、探して来ましょうか?」
「…失くしたなら良いんだ、私も彼女を失った」



龍炎は新婚の流螢と致遠の様子を見に来た
そこへ青青が現れる
「人間の情とは分からん…私を愛していたのに、こうもあっさり別の人を愛せるとはな」
「それは記憶を変えたからでしょう?彼女の今の相思相愛の相手は許致遠だもの」
「確かに私がそうした、許致遠と結婚させるためにはそうするしかなかった
 しかしまさか本当に許致遠を愛するなんて…」
「本当に愛していなかったら流螢姐姐は結婚しなかったわ、そもそも全てあなたが…」
「うるさい!何も分からんくせに!」
すると龍炎は怒って行ってしまう

その夜、流螢は白蛇傳を広げたまま上の空だった
すると甘栗の皮を剥いていた青青が何か考えことかと尋ねる
「おかしいの…相公(夫)はドリアンが苦手なはずなのに、美味しいと言ってたわ…」
青青は思わず別の人と思い違いしているのではとほのめかした
しかし流螢は生涯愛する人は相公ひとり、他の誰かと間違えるはずはないという
「相公と添い遂げられたら本望よ」
「一生どころか何度生まれ変わっても一人だけなんて退屈だと思うな~
 この甘栗だってどんなに美味しくても、食べ続けたらいずれ飽きちゃうもん」
「でも毎日、水を飲んでも飽きないでしょう?
 相思相愛って初めは甘い蜜だけど、だんだんと本物の愛へ変わって甘泉になるの
 …でもなぜかしら?結婚してから以前のような感情がなくなった」
「当たり前ですよ~二人は全く正反対だし…」
「二人?」

つづく


(* ̄0 ̄)θ~♪贖回掌心 的願 (シュフゥェイヂャンシン ディユェン~) ←歌うな歌うな?w





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最終更新日  2021.06.13 12:34:09
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