わ~、過激な題名!!
少々長くなりますが、筆者がおっしゃるには、 「あまり意識をしていないけれど、女性の体には「女として生まれてきたのだから女としての性を生きたい」という意思があるのです。その意思を無視していると、あちこちに弊害が出てくるのではないでしょうか?女性は子どもを産み次の世代を受け継いでいく存在で、生物としてはそれを目的に生まれてきているので、その力を使わずにいると、多くのエネルギーが行き場を失ってしまうのです。たとえ性経験や出産経験が豊富にあってもそれが本当に体に向き合う経験でないとエネルギーは本当に満たされたとは言えないのです。」 つまり、女性として体のエネルギーを満たしていないと、行き場の無くなったエネルギーがネガティブなかたちで噴出し、「オニババ」と言われることになる、という趣旨のようです。 ブラジルでの経験、文化人類学の知識を動員して、女性が子供をうむことが体にとって大切か、を力説し、このまま日本で「少子化」が進行すると、日本中が「オニババ」だらけになってしまうのではないか、と危惧しておられます(笑)。 現代の日本では色んな意味でないがしろにされがちな「体の意思を尊重する」という観点からは大変面白い意見でもあり、ブラジルでのお話も興味ふかいです。 しかし、今の日本は、ブラジルとはちょっと違います(笑)。少なくともきちんとした女性であるほど、自分の体のつごうだけで、結婚したり子供を作ったりなど身勝手なことはできにくいのが、今の日本でしょう。 そういったもろもろの事情と、自分の感情や周囲の思惑にふりまわされながら、悩んでいるのが、今の独身女性たちの本音にちかいと私は思うのでありますが。 そういった今話題の「負け犬」女性たち(この言葉自体好きじゃないのですが)の悩みに対し、筆者は「つまらない男性でもいいから、とにかく結婚しろ!!」という解決策しか提示していません。 本書の前半では、いまの60~70代女性が、 「性経験や出産経験が豊富にあってもそれが本当に体に向き合う経験でないため、オニババ化している」と指摘したばっかりじゃな~い!!! ただ、「適当な相手を見つけて結婚する」だけでは、幸せにはつながらない。 だから、世の独身女性たちは結婚に二の足を踏んでいるのです。 「結婚」してから、どうやって幸せになるのか??? 筆者の言葉でいえば、「性経験や出産・子育て経験がからだに向き合う経験になる」ためにはどのようにしたらよいのか?? そして、それを長~い結婚生活のあいだ、どうやって維持していけばよいのか??? そういうことに対して、この本ではほとんど有効な助言はなされていない。 「残念!!!」というほかはありません(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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