カテゴリ:日本への目
日本の英字新聞、ジャパンタイムズからの記事です。
元慰安婦側の支持者たちが、元気モリモリになって、この決議を第一段階として更なる圧力をかけていくと宣言しているわけです。このあたりは予想通りの動きでしょう。 Supporters laud U.S. motion on 'comfort women' as first step (決議はファースト・ステップ) http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20070628a2.html 今回、民主党多数の下院で決議案を潰せていれば、元慰安婦グループは日米両国において、司法、行政、立法府の三権すべてにおいてその訴えが通らず、打つ手を失った彼女たちの活動は取り返しのつかない深刻なダメージを受けるはずだったのです。しかし土壇場で息を吹き返してきました。要求も、物言いも、態度も、ずうずうしくなっていくはずです。 でも今回分かってよかったのは、ワシントンポストの広告にも名を連ねているあの平沼さん、総理大臣候補から早く脱落していて本当に良かったなということです。この方は、例の郵政民営化法案への対応や今回の広告への対応にも見られるように、肝心な時にどうでもいいような案件で勝負をかけ、しかも負けてしまう側についてしまい、さらには実際に負けてしまう、そういう人物のようです。小泉さんと違って運もなさそう。この手の信念のリーダーは、最も危険なのではないでしょうか。悪党というわけではなく、善意でやっているのですから始末に終えません。 今後の対応 元慰安婦で日本軍に酷い目にあわされたという証言をする人は各地にたくさんいるわけですが、それ以外の証言をしてくれる元慰安婦を多数見つけられるかどうかがカギでしょう。例えば「慰安所での生活は大変だったけれども、おかげで借金を返済できたし家族が飢えることもなかった。」とか「親に売られたので仕方なかった。」というような証言です。あるいは「娘を売るなどしたくなかったが、当時の状況では他に手はなかった。」との告白です。 また、非日本人で日本側の立場に同調してくれる同盟者も多数必要です。同調者や証言者が一人も現れないような主張ならやっても意味はありません。 新たな証言者や同調者を掘り起こすことが出来ない間は、何を言っても無駄です。「5つの事実」「証拠がない」と繰り返すだけでは説得力が乏しいばかりか、反発心だけを刺激して相手を無理解にしてしまうだけです。ただ単に「5つの事実」を英文にするだけで、人々を味方を引き寄せる技術が盛り込まれていなければ、敵対的な挑戦と受け止められても仕方ありません。 これは何も慰安婦問題に限ったことではありません。他国の人たちがやっているように、国際的な多数派工作、上手に自分たちの味方に引き入れる技術、互いを支持しあう連携関係を構築する技術を身に着けなければ、グローバル化しインターネットで連結された世界では自分たちの主張を通すことはできないようです。 21世紀の世界では情報の伝わりが早く、争点が割りと簡単に政治化(ときには暴力化)してしまいがちで、守る側にとっては難しい時代になってしまったといえます。この変化にうまく対応できていないのは日本人だけではありません。アメリカやヨーロッパ各国もイスラム世界との関係においては、大衆レベルとの信頼関係がないので、些細なことでイスラムへの冒涜と因縁をつけられ大騒動になってしまいます。難しいものですね。 皆が多数派工作をしているのですから、敵の多数派工作は阻止し、自分に有利なように国際的に多数派を形成する、その技術が今後のカギとならざるを得ません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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