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テーマ:ワイン大好き!(30388)
カテゴリ:建築・都市・建築家
9月21日の日経新聞によれば、 地球環境産業技術研究機構(RITE)と 日本製紙の研究チームは、 乾燥や塩害で植物が枯れ果てた荒廃地でも 育つ樹木の育種に着手したという。 まずは、製紙用原料となるユーカリのうち 荒れた土地で生き残った種類の特性を3年かけて解析し、 有用な性質を受け継ぐ苗をクローン技術で大量に増やすという。 乾燥に強いユーカリは砂漠化を防ぐのに役立つとみられ、 木の幹がCO2を取り込むので、 温暖化防止効果も期待できるという。 オーストラリア西部の乾燥地帯で大規模な植林に 取り組み効果を確かめる計画だという。 オーストラリア西部で採取したユーカリで、 水を一ヶ月与えなくても枯れない種類を見つけたという。 通常は水分が足りなくなると葉に有害な活性酸素が 発生して枯れると言う。 乾燥に強い種類は活性酸素を取り除く酵素が強く 働いていると見られるという。 研究チームはこうした防御の仕組みを突き止め、 乾燥に耐える種類を効率よく選抜するという。 遺伝子を組み替えて防御能力を高めることも検討するという。 RITEは他にも乾燥に強いユーカリを5-6種類見つけているという。 苗の大量培養にも成功し、オーストラリア西部で 40000本規模の植林をはじめたという。 世界の荒廃地で植林が進めば、化石燃料の使用で排出される CO2の約1割を取り込めるとの試算もあるという。 ところで、乾燥地などの荒廃地で、有効な植林が進めば、 その葉の茂りの影響で、その下に、風通しの良い、 低温度の環境ができあがり、他の自然な植生も そこに宿ることに成ろう。そして、地表面を そうした植生が覆う様になると、地面の水分蒸発を 低減することになり、水分の含まれた良好な地盤が 生成されることになろう。 乾燥や荒れ地に強い樹木は、それ自体が生育するだけでなく、 それを取り巻く植生にも恩恵を与えることになり、 結果として、高温の荒れ地の地表面温度を下げることに繋がり、 植生がふえることによるCO2の吸収による温室化防止効果と、 地球システム内への熱エネルギ-の放出による温暖化防止効果との 相乗効果が期待されることに成ろう。 地表面の湿度上昇効果により、乾燥地への 淡水供給の問題も軽減され、 人工的な灌漑や井戸掘り、海水の淡水化などの大掛かりな装置も 必要としない様な、荒れ地環境の向上方法が見いだされることに成ろう。 このように、乾燥に強い樹木の技術は、複合的に、 他の地球環境問題の要素の解決にも繋がるものと期待される。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 23, 2007 01:15:14 AM
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