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テーマ:ワイン大好き!(30387)
カテゴリ:建築・都市・建築家
今から去ること800年まえ、1200年代のこと、 イスラム世界は、医学、天文学、数学など多くの分野で 世界の最先端をはしっていた。 しかし、英科学雑誌ネイチャーによれば、 2006年のイスラムと科学に関する特集号で、 産油国の研究開発投資の低さを嘆いていたという。 国内総生産(GDP)に占める研究開発費は0.38%であり、 世界平均2.36%に大きく立ち後れているという記事が、 日経新聞にのっている。 カタールの首都ドーハ郊外の「エデュケーションシティー」教育特区、 サウジアラビアで来年開校予定のキング・アブドラ科学技術大学、 アラブ首長国連邦(UAE )のムハンマド首相による、 昨年5月のアラブ世界の科学者への研究助成を目的とした 100億ドルの基金設立など、 いずれも、指導者が桁違いの資金を投じた国家プロジェクト が目白押しであるという。 1970年のオイルブームのころは、産油国は原油収入を 米国や英国等の不動産や株式投資をしていた。 その後の原油価格急落による「逆オイルショック」を経て、 産油国各国は、長期的な発展に向けた脱・石油戦略の 重要性を痛感したという。 各国政府は前回のオイルブームと異なり、 800年前の「イノベーションセンター」の地位を取り戻そうと 国内の研究開発に巨額の資金を振り向けており、 理工系志望の学生も増え、宗教学科での聖典の暗記ばかりでは なくなったという。 ヨルダンの国際科学研究所(SESAME) の完成により、人材交流が盛んになり、 「聖典コーランには教徒に自然の真理探究を促す記述があり、 イスラムの教えが科学と矛盾するという主張は、 保守主義者の口実だ」という意見もあらわれている。 このような状態では、石油価格を下げるための、 原油の増産など当分ありえないことを 示していることになろう。 1200年台のイスラムの科学技術が、 ヨーロッパの科学技術との逆転を迎えるのは、 1400年から1500年頃の ルネサンスのころであったと記憶している。 イスラム世界が本気になったら、 西欧世界の産業革命以降の底の浅い科学技術が 塗り替えられるのも時間の問題かもしれない と考えられる今日この頃であろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 2, 2008 01:45:21 AM
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