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カテゴリ:社会福祉レポート資料
人間としての個人差について考察するに当たり様々な視点を考慮しなくてはならないだろう。
人間の身体の内側へ向かい、肉体、心、精神、霊性(WHO世界保健機構の認めるところのスピリチュアリティ)の総合体として捉えようとすれば、肉体は臓器、組織、細胞、DNA、RNAさらにそれを構成する化合物とその元素、分子、原子、量子化学的に加えれば素粒子からクォークの集合体である。 人間を身体の外側へ向かっていく見方をすれば、身体に接する自然環境、あるいは生活環境を含めた社会環境、地域社会から国家という組織、そして地球に生息する人類という無限大に広がる構成の中における存在としての人間という視点もある。 個人差はそのマクロとミクロの間に、何がしかの尺度をもって2つ以上の事象を比較したときに観察されると私は考える。 人間としての構成要素を分割してある角度からまとめて見るといった比較によって 深く理解することが可能になる面もある。西洋医学や教育の領域ではそのような専門的な分類によって発達発展してきた経緯がある。 しかし、分割したために全体が見えなくなりその個人の存在意義よりも従属する素因に意識が注がれるようにもなってきている。各パーツの集合体として人間を見ようとすれば個人としての個体差は観察・数値化可能だろうが、自我(あるいはその成長とともに確立過程にある自我)をもった個人性としての存在意義が軽視される。 個人の差を考察する場合には、比較が個人の存在意義を揺らがす可能性があるといった危うさを踏まえた上で進める必要がある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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