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李春成:J-WORKER

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2007.07.09
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カテゴリ:Jリーグ観戦記
7月7日 ナビスコカップ゚準々決勝・第1戦@埼玉スタジアム 44,609人(70%)

浦和レッズ 1-1 ガンバ大阪

【得点者】

前半12分 小野伸二(レッズ)
後半42分 山口 智(ガンバ)

 祭りの準備や締め切り、取材などがたまたま重なり、久びさの更新となったのが今季黄金のカードである。J1前半戦首位のガンバ大阪と2位浦和レッズとの差は5、今季は元旦の天皇杯決勝でレッズがガンバを1-0で抑えて2連覇を飾ったが、スーパーカップではリベンジに燃えるガンバが4-0で圧勝、5月のJ1同カードでは1-1のドローと、まるで戦国時代の合戦を彷彿させるライバル関係にある。とはいえ、これは羊頭狗肉で、姿と中味ははなはだしく異なる。まずレッズは危機察知能力に優れた阿部勇樹と鈴木啓太を代表に奪われ、足でスイープする坪井慶介もハノイへと旅立った。筆者も何が悲しゅうて日本にいるのかわからぬが、隙間だらけの記者席で稲荷弁当を頬張りながら、「今日の気候は最高だ」と、高湿度なアジアカップ取材の同業者たちに小さな抵抗をみせたのだった。

 それはともかく、レッズはトゥーリオも負傷で欠き、先の3人と合わせると守備陣の不安はつきない。6月17日のJ1第15節のFC東京戦に2-0で勝利したのを皮切りに、ヴィッセル神戸戦2-0、清水エスパルス戦1-0、ジュビロ磐田戦2-0と、ここまで4戦連続無失点だったのは、チーム全体の守備に対する意識が支えてきた。メンバーがごっそりと変わっても「5試合連続」があるのかどうか、それがこのゲームの一つの見どころとなっていた。

 ただレッズは、攻撃陣もワシントンが心臓の定期健診でブラジルへ帰国、復帰後最高のパフォーマンスを見せてきた田中達也も先月末のジュビロ磐田戦で右足を負傷した。結果、この日のレッズのシステム3-5-1-1のワントップには永井雄一郎、シャドウにポンテを入れ、小野伸二が司令塔としてトップ下を務めた。3バックは左からU-20代表から落選した堤俊輔、センターバックが堀之内聖、右ストッパーが途中出場の経験しかない細貝萌だった。

 チームバランスという点ではJ随一のガンバも、苦肉の策を携えて埼玉へやってきた。司令塔の遠藤保仁、オシム好みのポリヴァレントな橋本英郎、右サイドバックの加地亮らがベトナム入りし、カナダで開催中のU-20ワールドカップには左サイドバックの安田理大が奪われた。そのうえバレーが負傷離脱、五輪代表で知名度を高めた家長昭博も風邪をこじらせて寝込んでいた。

 司令塔不在のなかでガンバは3-4-2-1システムで臨み、マグノアウベス背後のゾーンをテクニシャンの寺田紳一と二川孝広がカバーした。幸い、最終ラインはスキンヘッドのシジクレイと97年ワールドユース組の山口智という不動のコンビが残っていたが、播戸竜二の負傷で山口がアジアカップ予備登録されたときには、さすがの西野朗監督もヒヤリとしただろう。このポジションのカードは、34歳の實実礼忠1枚しか残っていないからだ。

 両翼を失ったガンバは、交替出場の経験しかない入江徹を左に、右には今季3試合出場の青木良太を入れた。しかしサプライズは、明神智和とコンビを組ませた18歳の倉田秋だろう。ガンバの内情を知る記者のあいだでは先発が予想されていたが、このレッズ戦がプロデビュー戦である。遠藤と橋本がアジアカップに召集されため、ようやく巡ってきたチャンスだった。

 それにしても、試合内容の描写に入るまでに、ここまで文字数を割いたのは、筆者のブログでも初めてだろう。しかしこのカードのテーマは、サブメンバーたちが、レギュラーの抜けた穴をどこまで埋められるかにある。その意味では、U-20ワールドカップのナイジェリア戦と似ていた。それぞれのチームがもつコンセプトを、ふだんはベンチ組の選手たちにも実現できるのかどうか。レッズでいえば効果的なリアクション、ガンバでいえば知能的なバランスが問われていたといえる。

 いずれにしても選手層の厚いクラブが、Jの後半戦を制するのに最も近い位置にある。昨シーズンのJを制したギド・ブッフバルトは、「酒井に助けられた」と言ったのを思い出す。「いつもベンチスタートの酒井だったが、先発したときには常に100%の力を出してくれた。ああいう選手がいなければ優勝はできないんです」と彼は続けた。

 その酒井友之が、この日もベンチスタートという贅沢さだ。ロブソン・ポンテや伸二をはじめ、選手層の厚さでは明らかにレッズがガンバを上回っていた。

 実戦経験の少ないメンバーだったからだろうか。前半20分前後までのガンバは互いの呼吸が合わず、なかなかボールが落ち着かない印象だった。そのうえ2本のシュートがポストとバーを叩くなど、運にも恵まれていない。最初の1本は前半18分、左からのクロスにマグノアウベスが頭でとらえたが、右ポストに弾かれてしまう。2本目はその2分後、倉田秋の約40mのミドルシュートががクロスバーにヒットした。また29分には、二川が得たPKをマグノが外すという失態を犯している。レッズGK山岸範宏のセーブも良かったが、GKのリズムを崩そうとしたマグノが自滅したかっこうだった。

 この時点で、レッズは1点をリードしていた。前半12分、ガンバ入江のクリアボールが内舘秀樹の前に転がる。内舘のシュートは中途半端な当たりだったが、ゴール前に走りこんだ伸二が角度を変えてネットを揺さぶった。

 後半に入ると、両チームともに活発さを増した。レッズは長谷部誠の上がりが目立つようになり、一方のガンバもサイド攻撃の回数が増えた。しかしどちらもフィニッシュに精度を欠き、点が取れない。

 残り3分となって頭をよぎったのは、「やはりレッズはしぶとい」ということだった。山田暢久のコンディションがいまひとつだったにもかかわらず、1点アドバンテージのまま、まもなくゲームが終わろうとしている。そんな矢先の42分だった。二川の左CKを、山口が頭でズドンと押し込んだのだ。これでガンバは4月22日のジュビロ磐田戦以来、9勝5分1敗だ。唯一の黒星は、5月9日のナビスコカップ予選リーグの広島戦だけだった。

 昨年のナビスコカップから、アウェイゴール制が導入されている。それだけに埼玉スタジアムで奪ったゴールは大きい。1週間後の万博で、ガンバは精神的に優位な立場でレッズを迎撃できるわけだ。

 しかしこの日の収穫は、アウェイゲームをドローで終えたことだけではなかった。西野監督が「とくにシュウは、ひじょうに輝いていた」というように、倉田の存在が新しい戦力として計算できるようになったことだ。目立ったのは、クロスバーに当てたミドルシュートだけではない。その1分後には青木良太とのワンツーでペナルティエリアへ抜け出し、左足でシュートを放っている。後半19分にもミドルシュートを放ったほか、25分には伸二から長谷部への危険なパスを事前に察知し、自陣ペナルティエリア付近でインターセプトした。まだ18歳だ。このゲームでアピールしたことで、五輪代表キャンプに召集される可能性すら出てきた。次のホームゲームでもキーパーソンの一人となるだろう。

【西野朗 ガンバ大阪監督】

西野 カップ戦の第1ラウンド用のプランを立てていたんですが、ほぼそのプラン通りに試合を運べてたんじゃないかなと。ゲームをしっかりコントロールしながら、選手たちがよく闘ってくれたと思います。多少ディエンシブなゲームになるだろうということは想定してました。かなりピンチはありましたけど、全員がハードワークしながら、先制点を与えてからも慌てずに、チャンスを見つけながらうまく試合を運べてたんじゃないかなと思います。新しい選手やバックアップ選手たちが、どれぐらいのフィット感をもって試合がができるのかなという点で高い期待をしてたんですけど、初出場の倉田をはじめとするバックアップの選手たちが、ひじょうに落ち着いて自分の持ち味を出しながらやってくれたと思います。とくにシュウに関しては、ひじょうに輝いていたと思いますし、結果以外の収穫だったんじゃないかなという感じがします。全力でやっていこうというなかで前半のチャンスを逃したのは誤算でしたが、まぁ点が奪れたということでホームでの闘い方も変わってくるんで、次はもっとアグレッシブに闘いたいと思います。

──マグノアウベスの負傷具合はどうでしょう(=ロスタイム直前、左から右へ切ったドリブルから無理な体勢でパスを出した直後、そのまま倒れて動けなくなる)。

西野 いまさっき顔を見てきた感じでは、ちょっと厳しいかなと。次はノートップで行くということでしょうかね(笑)。


──今週の紅白戦で3-6-1を試してますが、その成果は?

西野 システムで闘おうとは思っていませんし、今週3-6-1でやってきたといっても、それを続けたわけでもないし、オプションの一つとして考えてただけです。3-6-1で守備的に闘って、カウンターを仕掛けていくというプランでもなかったしね。あくまでもキャスティングとメンバー構成のなかでベストな形を考えただけで、それからファーストラウンドということを踏まえたうえでのシステムでした。まぁ、マグノのワントップっていうのは、どうかなっていう感じがやっぱりしてました。中盤で奪えることは予測してたんですが、そのあとのターゲットがどこに作れて、どういうカウンターが仕掛けられるかっていう点で……。ディフェンシブななかでもできるだけ引っ張って、そのあとでスウィッチしようかなと思ってたんですが、まぁ、選手たちもよく理解してくれていて、だいたいプラン通りに試合を進めることができたと思います。






【ホルガー・オジェック 浦和レッズ監督】

オジェック 今日のパフォーマンスと内容については満足してます。ひじょうにディシプリンのとれたゲームができましたし、組織だってボールを奪って、しっかりと攻撃へつなげることができたましたからね。今日初めて先発する選手、あるいはふだんなかなか出場機会のない若い選手たちもいましたが、今日はしっかりとチームに溶け込んで一体感があったと思います。彼らがふだんは出てないっていうことが、わからないぐらいでしたね。残念ながら試合終了間際にコーナーキックから同点にされてしまったんですけど、ガンバには後半ほとんどチャンスがありませんでした。唯一のチャンスで点を奪られてしまったわけです。逆に我われのほうは後半、何度かチャンスを作ったんですけど、シュートまでいけなかった、あるいはシュートがうまくブロックされてコーナーに握られたという場面もありました。これで前半が終わり、来週は大阪へ行って後半を闘うという形になりましたけど、今回の準々決勝を乗り越えて、次の準決勝へ行ける道はしっかり見えてきたと思います。


──アウェイゴールを奪られて、次の大阪での闘い方が変わってくると思いますが。

オジェック 予想してた通りのご質問ですね。次の週末の闘い方については、ここでは言えませんよ。ただすくなくとも今日はふだん出てない選手たちの情報を得ることができました。それをもとに次の闘い方を分析していきたいと思います。

【了】

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最終更新日  2007.07.09 13:27:06
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