|
テーマ:映画館に行こう!!(371)
カテゴリ:映画レビュー(☆☆☆★★)
人気アメコミシリーズ劇場版の第4弾は、特に多くのファンを持つキャラクター・ウルヴァリン誕生秘話とも言うべき、外伝的ストーリー。 正直、今までのシリーズは「まずタイトルとキャラありき」で、どうも内容が付いてきていない印象だったが、本作はその反省点を踏まえてか、思ったよりしっかりした作り。 いくら個々のエピソードを寄せ集めようとも、もともと総登場人物数百人、40年以上続く大河ドラマの如き壮大なストーリーを、たかだか2時間そこいらの映画3本で収まるはずもないのだが、主要キャラクターを一人に絞る事で、物語としても観やすく、スッキリとまとめる事に成功している。 史上最強の金属・アダマンチウムを移植された骨格と、あらゆる物を切り裂く爪。驚異的な回復能力に、並外れた戦闘能力と闘争本能。それらを駆使しての超ド派手な痛快アクションが一番の見所なのはもちろんだが、腹違いの兄・セイバートゥースやストライカーとの確執、愛する女性を傷つけかねない自身の力に対する苦悩等、主人公ローガンの内面のドラマもしっかり描かれている点も注目したい。 スパイダーマンと人気を二分すると言われる彼の魅力とは、すなわちこの孤高でありながら、どこかしら脆い陰が見え隠れする人間臭さに他ならないと、小生は断ずる。 また、当然といえば当然ながら、彼等以外のミュータント達も多数登場。特に、長年参加が待ち望まれていた「Xメン一の伊達男」ガンビットの登場には、一ファンとしてテンションが上がってしまった。想像していたより、随分若いなぁ…と思ったら、そういやこれはXメン結成前の物語なので、そう考えればなるほど、「小僧」と呼ばれる、あのくらいの年齢は妥当か。 (アレ?でも彼って、ベトナム戦争時には既に成人してたような…) ストライカーの施設に捕えられていた少年少女達の中に、後のXメンのメンバーや、その宿敵(でも途中で寝返ったり)がいたのにも、思わずニヤリ。ラスト前に出てきた「あの人」が普通に立ってたのには「あの人、戦争中のケガで車椅子生活になったんじゃないのか?」とツッコミたくはなったが、まあ、細かい事は気にするまい、ウン。 他にも、小生のようなアメコミヲタクからすれば、正直細かいツッコミどころは多分に見受けられるが(といっても、ここ10年くらい、まともに情報が入ってきていないのだが…)、作品そのものの価値を著しく下げる物でもなく、これはこういう仕様として、納得するとしよう。この程度、過去作に比べたら遥かにカワイイもんである。 (例えば、ナイトクローラーの「母親」であるはずのミスティークが、彼より年下とか。秘石の力でスーパーパワーを得たはずのジャガーノートが、普通にミュータント扱いされてたりとか。しかも彼、実はプロフェッサーXの兄貴なのに、まったく無かった事にされてたりとか。 それよりなにより、マグニートー様があんな枯れ木みたいな爺さまなのが一番気に入らん。原作のアナザーワールドでは、あのローグと所帯持つぐらいのマッシブナイスミドルなのに…。) 欲を言えば、ストーム役のハル・ベリーにもチョイ役でいいから出演してほしかったが、アクション映画としてはなかなかの出来。原作ファン、ヒュー・ジャックマンのファンなら、観て損ナシ。それ以外で気長な人なら、DVD待ちでも多分OK。まあ、そういう感じで。 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、 ☆☆☆★★ 星3つ半!! X-MEN トリロジー コレクターズBOX(Blu-ray Disc) / ヒュー・ジャックマン オーストラリア(Blu-ray Disc) / ニコール・キッドマン/ヒュー・ジャックマン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
October 6, 2009 09:31:03 PM
[映画レビュー(☆☆☆★★)] カテゴリの最新記事
|