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狂人ブログ ~旅立ち~

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December 10, 2009
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 「インデペンデンス・デイ」では異星人襲来、「デイ・アフター・トゥモロー」では氷河期と、度々人類を窮地に追い込んでくれた(笑)ローランド・エメリッヒが、トドメとばかりに世に送り出したのは、地球全土を天変地異のオンパレードが襲う、究極のディザスタームービー。

 
 地割れ、地震、噴火に洪水、地殻変動と、ありとあらゆる天災が人類に襲いかかる。歴史的建造物も、超高層ビルも、ローン組んで建てた一戸建ても、まるで絨毯の上に積み上げたレゴブロックのごとく宙を舞い、跡形もなく粉砕されていく。
 都市の真下から噴出したマグマが、人も車もチリのように飲み込み、全てを灰に帰したかと思えば、向かい合ったビルがドミノとなって倒れ、裂けて空高く持ち上げられた地面からは地下鉄車両が飛び出し、ついには八つ裂きになった街全体が、洪水と地割れのちゃぶ台反し。
 まさしく、阿鼻叫喚の地獄絵図。サイヤ人もビックリの壮絶極まりない光景に、脅威や驚きを通り越して、思わず笑いが出てしまった。人間、感情が規定値を越えると、自然と笑いが込み上げるらしい。
 未だかつて、ここまで地球をメチャクチャにした映画があっただろうか。「ゴジラ」が暴れたといっても、せいぜい街の一つか二つを壊滅させたぐらいだし(それでも充分な災難だが)、「ターミネーター」「マトリックス」も人類を抹殺しようとはしたが、地殻変動までは起こさなかった。「宇宙戦争」は論外として、「ノウイング」のように地球そのものを消失させる映画は多々あったが、これほど「徹底的に壊した」作品は、少なくとも小生の記憶にはない。

 さておき。そんな、最新CG技術満載のド派手なディザスターシーンばかりが注目される本作であるが、実はこの映画の本質はそこではない。
 偶然にも地球の危機を知ってしまった主人公達をはじめ、若き地殻学者とピアニストであるその父親、米国大統領親子、主人公の雇い主である大富豪等々、主要人物達はもちろんの事、必死で船に逃げ込もうとする人、運命を悟って受容れる人、抗いきれず泣き崩れる人、または何も知らないまま命を落とす人、この映画に登場する全ての人には、同じ数だけのドラマがある。
 たとえ一瞬にして、場面から消えた人々にも、彼等には彼等なりの人生があり、ドラマがあり、想いがあったに違いない。有史以来未曾有の危機に直面した人々の、そうした「目に見えない無数の物語」を見事に表現し、名もなき彼らに文字通り命を宿した点にこそ、本作の核たる部分はあると、小生は思う。ともすればコレは(少し気障な言い方になるが)、「人類60億全員が主人公」の映画とも言える。なんともスケールのデカい話しだ。

 以前「天使と悪魔」の感想で「そろそろ宗教も、考え方を変える時期が来たのかもしれない」みたいな事を書いた気がするが、本作にもそれに近いメッセージが込められているように思われる。
 明日になったらみんな死ぬかもしれない状況で、国籍や民族や肌の色や、ましてクリスチャンだの浄土真宗だの創価ナンタラ学会だの、言ってられるか、と。今も世界中で紛争や差別や報復テロが横行する中、いつ何時、この映画のような事が実際に起こるかは、まさしく「神のみぞ知る」。
 「This is it」の終盤、「僕らはみんな兄弟、ファミリーなんだ」マイケル・ジャクソンが語っていたように、そうなった時に備えて、今から少しずつでも、くだらない争いの目を摘み取り、みんなが生き残れる世界であるよう努力していかなければならない。そう考えると、本作はメチャクチャな破壊シーンのオンパレードでありながら、実は大きな慈愛と優しさに満ちた、監督からのラブ&ピースサインにも思えてくる。
 無論、例によって小生の邪推なので、本心がどうかは知る術もないが、船のデッキに差し込む日の光に照らされ、無限の海原と化した地球に、それでも希望に満ちた眼差しを向ける人々に、ふとそんな事を思ってみたりした。


 それから、どうでもいい妄想を一つ。政府が作ったという船には、優先的に金持ちや要人が乗せられたという事だが、モノづくりや伝統工芸に携わっている職人の方々は、乗せられなかったのだろうか。
 たとえば、新幹線の先端にある丸い「鼻」の部分。アレを作っているのは我が山口県にある、板金工場の職人さんである。あの流線型の、コンマ数ミリの誤差もない完璧なフォルムを作り出すのは、機械では絶対に不可能なのだとか。そこで、熟練の職人さんが手で感触を確かめながら、鉄板を少しずつ叩いて形成していくという。つまり、我々が新幹線に乗れるのは、そんな職人の手仕事があるから、というわけだ。
 で、もしそういった人達を船に乗せず、技術とともに死なせてしまったとしたならば、これからまた新幹線なり何なりを作る際、一体どうするつもりだったのか、架空の物語ながら、ひどく気になってしまった(笑)。
 きっと、今も世界中に残る謎の文明なども、そうした「失われた職人技」によって生み出されただったのかもしれない。そう考えると、ちょっとロマンがあると思うのだが、どうだろうか。


 ともあれ。正直、そんなに期待してなかった分、想像以上に良い出来で大満足。これからパニック映画を撮ろうとしている人には、とんでもないハードルになってしまったが(笑)、とにかく一見の価値あり。


 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆☆★

 星4つ!!



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最終更新日  December 10, 2009 08:49:09 PM
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