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テーマ:映画館に行こう!!(371)
カテゴリ:映画レビュー(☆☆☆★★)
リック・リオーダン原作の人気ノベルシリーズ第1作を映画化。古代ギリシャ神話の海神ポセイドンの息子パーシーが、ゼウスの稲妻を盗んだ疑いを晴らすべく、仲間とともに旅に出る冒険アドベンチャー。 ADHDで難読症の息子に読み聞かせていた物語を小説化したそうで、本国アメリカではあの「ハリー・ポッター」を凌ぐ人気だとか。 さておき。そんな話だけに、奇想天外ながら分かりやすい内容。神話の時代の魔術やクリーチャーが、現代のアメリカに蘇るという発想も面白く、まるでRPGのような多彩な謎解きやアクションも、子供なら間違いなくのめり込めるはず。 また、親子の絆、友情の大切さをさりげなく盛り込ませてある辺りに、原作者の、息子を愛する優しい父親らしさが見て取れた。 が、「子供なら」と上記したように、小生のような歪んだオッサン目線で観ると、観てはいけない物というか、若干ご都合主義に見えてしまうのが、正直なところ。いくらポセイドンの息子でも、水を操る能力はともかく、何年も剣術の修行をしていた連中に、いきなり勝てるはずがなく、もっと言うならパーシー自身も、それに頼り切っているきらいがある。特別な子なのは分かるとしても、「結局、親の財産と才能が全てかよ」とチビッコ達に思わせないためにも、それなりの鍛錬をさせるべきだったのではないかと、小生は思う。 また、ゼウスの稲妻を盗んだ真犯人にしても、一体いつ、どうやって盗んだのか。あんなところに隠しといて、途中でポロっと出てくるという可能性は、考えなかったのか。 そもそもあれだけ神様がいたら、検索能力の一つも使えるヤツ、ざらにいるんじゃないだろうか。 元が元だけに、どうしても「ここ、どうなってんの?」という点が多々見受けられて、純粋に楽しむ事が出来なかった。まあ、一番のツッコミどころは、なぜ古代ギリシャの神々が、大挙してアメリカにお引越ししているのか、という点だが(もっとも、なぜか日本の山にゼウスが眠っていたという漫画もあるので、あまり他国の事は言えないけども)、個人的には、せっかく現代が舞台で現代っ子達が主人公なのだから、ヘルメスの靴のような今風のギミック、例えば携帯電話やiPod型の、そういった類のアイテムがもっとあってもよかったように思う。 ついでに言うなら、ずっと修行ばかりしていて外の世界に出た事がないというヒロインが、もっと世間ズレした、それこそ神話の時代から出てきたようなキャラでも面白かったような気がする。訓練場にPCがあったり、「コールオブデューティー」やってたりしてたが、その辺のギャップをうまく使えてなかったのが、少々残念。 おそらく、そろそろ完結を迎えそうな「ハリー・ポッター」に代わる、新シリーズとして制作されたであろう本作。決してつまらないわけではないが、そんなに興味のない人はDVDで充分かと。 まあしかし、あのメデューサオチはどうかと思うが(笑)。 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、 ☆☆☆★★ 実はカウンターで「『ピーター・ジャクソンとオリンポスの神々』1枚」って言ってしまったのはナイショ。星3つ!! パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(盗まれた雷撃(ライトニングボル) パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(2) パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(3) パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(4) パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(5) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 11, 2010 08:34:27 PM
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