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カテゴリ:OPERA
MIYAKOUJI アートガーデン
『a la carte!! Vol.5』 2013年5月10日(金) 会場 大田区民ホール アプリコ小ホール 出演: ソプラノ 川越塔子 ソプラノ 坂井田真実子 テノール 土崎譲 バリトン 大沼徹 ピアノ 吉田貴至 演出・台本 太田麻衣子 制作・主催 MIYAKOUJIアートガーデン 一部 私の思い出の歌~ フィガロの結婚より序曲を口で演奏 グノー「ロミオとジュリエット」より「私は夢に生きたい」 川越塔子 soprano ジーツィンスキー「ウィーン我が夢の街」(日本語歌唱) 土崎譲 tenor 武満徹:「死んだ男の残したものは」 大沼徹 baritone プッチーニ「ラ・ボエーム」より「私が街を歩くと」 坂井田真実子 soprano レハール:「メリーウィドウ」より「メリーウィドウワルツ」(ピアノ独奏) プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」より「私の愛しいお父様」 川越塔子 坂井田真実子 ヴェルディ:「ドン・カルロ」より ドン・カルロとロドリーゴの二重唱「われらの魂に友情と希望を」 Verdi : Don Carlo Don Carlo and Rodrigo Dio, che nell'arma in fondere 土崎譲 大沼徹 マロッテ:「主の祈り」 二部 ヨハン・シュトラウス二世 「こうもり」 アラカルテ版・ハイライト +++ 大沼徹の爆弾歌唱、すごかったです。 武満の死んだ男の残したものは 魂を揺さぶる歌唱でした。 二期会のこうもりではミステリアスなファルケを演出されていましたが、 今日も狂言回し的ファルケにもかかわらず、 別人のファルケ。 徹底的に客受けする親しみ深いファルケを演出されていました。 どんなファルケも演じられる芸達者ぶり、炸裂しておりました。 1部はそれぞれの歌手の思い出の歌というテーマでソロと重唱。 2部はこうもりを4人のソリストで演じるというアイディア満載の作り変え 本当に感心しました。 ちゃんとこうもりになってました。 皆さん歌も素晴らしいのに、日本語の芝居が本当にうまくてびっくりしました。 川越さんは Huge power で歌い圧巻。 坂井田さんは細やかな表現力と瞠目の演技力。会場を湧かせました。 Joe Tsuchizaki, tenor as Eisenstein in die Fledermaus 10 May 2013, Tokyo 土崎さんはイケメンのリリックテノールでノーブルかつハンサムな歌唱です。 伺いましたら、今は日本を拠点にしているがまたすぐに1カ月半ドイツ?に行かれるそうです。 ピアニストの吉田さんもしっかり演出プランの中に取り込まれており、面白かったです。 エンターテイメントとして考え尽くされた公演でした。 入りはフィガロの結婚の楽器の演奏を歌で表現する企画。 すべてトークでつなぐ構成で素のトークも効果的で面白かったです。 そんな空気をガラッと変えたのが大沼徹。 武満徹。 後ろを向いて役に入ります。 死んだ男 死んだ女 死んだ子供 の部分では淡々と、まるでハイバリトンのように歌います。 そしたら「死んだ兵士は」で豹変! 大沼徹の持ち味である重い低いバリトンボイスが炸裂します。 うわ~きたきた~ まさに爆弾のような迫力です。 銃と…のところでピアノがガーンと低い鍵で不協和音を出します。 そして 死んだ歴史は… でアカペラで夢見るように薄く歌って終わります。 うわ、なんだったの。これ~~ と誰もが呆然とする大沼徹の七変化歌唱でした。 これを聴いてますますホフマン物語の悪役4人衆が楽しみになりました。 この役は歌えるだけでは足りない役ですから… 悪魔のような迫力を歌と演技で表現しなくてはならない役ですから… Toru Onuma, baritone and the pianist Takayuki Yoshida in die Fledermaus 10 May 2013, Tokyo Photo: Gioconda ドンカルロの二重唱、 おととい寺田宗永さんと細岡雅哉さんがやられた時は2人の再会から演じていましたけど きょうは二重唱部分から歌い始めました。 ヴェルディ:「ドン・カルロ」より ドン・カルロとロドリーゴの二重唱「われらの魂に友情と希望を」 Verdi : Don Carlo Don Carlo and Rodrigo Dio, che nell'arma in fondere 良かったです!! 大沼さんのロドリーゴが聴けるとは幸せでした。 やはりここはヴェルディですから圧倒的なパワーが必要になります。 重いバリトン声がまさにヴェルディで良かったです。 この二重唱はバリトンに厚みがないとまったくおもしろくないのです。 大沼さんにはヴェルディも歌ってもらいたいのです。私は。 絶対すばらしいと思います。 次の「主の祈り」は英語の四重唱でした。 まさに祈りでした。 休憩 第2部 ヨハン・シュトラウス二世「こうもり」アラカルテ版・ハイライト (歌もセリフも日本語) ロザリンデ 川越塔子 アディーレ 坂井田真実子 アイゼンシュタイン 土崎譲 ファルケ 大沼徹 ピアノ 吉田貴至 グランドピアノが端に置き換えられ、こうもりの準備が整えられています ここからの4人の役に入りっぷりがすごくて、抱腹絶倒の面白さでした。 まずファルケが前口上をします。 さきほどの素のトークと違って台本があるしゃべりです ここで大沼徹は抱腹絶倒の前口上をします。 タイトルは「こうもり」=「こうもり博士」なんだから主役は僕だろう!とめちゃくちゃな主張をします。 アディーレが掃除しているとかみてのそででアルフレードが歌う声が聞こえてきます。アルフレードはテノールの土崎さんが歌ってるのですが、アルフレードは舞台上には登場しません。うまく考えてます。 アディーレはいとこからの手紙、オルロフスキー公爵の夜会への招待状を読んで喜んでいます。 奥さまのロザリンデが現われます。 「今ロザリンデって歌ってなかった?アルフレードが歌ってなかった?」と呟くと いきなりピアニストが口を挟みます 「そんなわけないじゃないか、オバサン!」 「オバサン…って言いました!?」(怒) ピアニスト吉田とロザリンデの火花散る戦いが始まりました。 会場大受け。 アディーレは奥さまに暇を請いますが許されません。 アイゼンシュタインが戻ってきて不満をぶちまけます。普段着です。 すぐにファルケが白蝶ネクタイの燕尾服で現われ、アイゼンシュタインを夜会に誘います 二重唱「ついてきたまえ」 2人は派手に踊ります。 最後にお互い抱きあってそのまま椅子に倒れ込みます ロザリンデが男2人が抱き合っているのを見てあきれます ファルケ「いや違うんだこれは…」 アイゼンシュタインが着替えに行っている間にファルケはロザリンデに手紙を渡します。夜会の招待状です。ロザリンデは夫が収監されている間に羽を伸ばそうと、いきなり態度を変えてアディーレに暇を出します。 アイゼンシュタインは白蝶ネクタイに燕尾服でダンディにきめて戻ってきます ロザリンデとアイゼンシュタイン、アディーレで別れが悲しい振り、でも本心は… というおもしろい三重唱を歌います おくさまはしもてにアイゼンシュタインはかみてにはけ、見送ったアディーレは着替えをファルケに手伝わせます。生お着替え。見るなと言われてもファルケはちらちら見てしまいます。 当然4人しか役者はいないのでフランクもアルフレードも現れず、そのまま夜会の場になります アディーレはアイゼンシュタインと鉢合わせします。 ファルケ「こちらはrrrルナール侯爵です」 そして女優のオルガ」 アイゼンシュタイン「うちの女中にそっくりだ!」 アディーレは失礼な言葉に気を失うふり。ファルケが受け止めます。 アディーレの、「女中だなんておかしいわ、は、は、は、」の歌がものすごくすばらしくてコミカルで大受けでした。 ロザリンデがやってきてアディーレを見て怒ります 「あたしのドレス!」 ロザリンデはハンガリーの伯爵夫人という触れ込みなので、ハンガリーの歌を歌うことを余儀なくさせられます。 ファルケがそう仕向けるのです。 ロザリンデは命令します 「吉田!」 先ほどの逆襲です。 「はい。」 「チャルダーシュよ!」 大受け。 まるで女王様です。 ロザリンデの圧巻のオペラティックな歌唱にぶっ飛びです。 高音を長ーーく伸ばす部分があってすごかったです。 大拍手 ファルケの歌唱です 「われら手を取り、キッスして…」 キッスして」と歌うたびにファルケはアディーレのうなじにキスしてます 美しい重唱になります アイゼンシュタインは伯爵夫人を時計で落す作戦に出ます。 ここの芝居も大人向けでセクシーさUPでした(!) 伯爵夫人は「動悸が早いの…」と、自分の胸を押し上げながら(笑)胸の鼓動を1,2,3と数えさせ、 次にアイゼンシュタインの手を自分の胸に当てさせます。 時計を首尾よく奪ったロザリンデは仮面を取り、夫に正体をばらします 「証拠は残しちゃだめよ!」 ファルケが「こうもりの復讐だったのさ!」 アイゼンシュタインはファルケに怒りますが、すぐに膝まづいてロザリンデに許しを請います 「すべてシャンパンのせいだったんだよ…」 通常はオルロフスキー公爵が歌う「シャンパンの歌」皆で歌います。 終わり アンコールが続くのでbis をやったわけですが シャンペンの歌なのに大沼さんはほっとしたせいか歌詞が飛んでいました そこを全部LALALA――で歌いました こういうとこお茶目です お疲れさまでした すべてがエンターテーメントで洗練されたおとなの宵でした。 最近の若い方はすごく芸達者ですね 土崎さんもすごく芝居がうまかったです。 僕らみんな同じ世代なんですよ、 皆30代半ばなんです。 とおっしゃっていました。 この台本は全部演出家が書いたということです。 大した才能です! 今後も楽しみな方です。 *** Related links 二期会「こうもり」抱腹絶倒、見なきゃ損!Part1 テノール歌手、土崎 譲のブログ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年05月13日 20時36分55秒
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