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カテゴリ:OPERA
NNTT Rigoletto / Giuseppe Verdi New Production Conductor: Maurizio BENINI Production: Emilio SAGI Set Design: Ricardo SÁNCHEZ CUERDA Costume Design: Miguel CRESPÍ Choreographer: Nuria CASTEJÓN Lighting Design: Eduardo BRAVO Rigoletto: Roberto FRONTALI Gilda: Hasmik TOROSYAN Il duca di Mantova: Iván AYÓN RIVAS 新国立劇場 2022/2023シーズン ジュゼッペ・ヴェルディ リゴレット<新制作> 全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付 ※ビルバオ・オペラとリスボン・サン・カルロス歌劇場の共同制作で初演したプロダクション 2023年5月25日(木)14:00 新国立劇場 オペラパレス 指揮】マウリツィオ・ベニーニ 演出】エミリオ・サージ 美術】リカルド・サンチェス・クエルダ 衣裳】ミゲル・クレスピ 照明】エドゥアルド・ブラーボ 振付】ヌリア・カステホン リゴレット】ロベルト・フロンターリ(1958年、ローマ生まれ、現在65歳)(ジョルジュ・ペテアンの代役) ジルダ】ハスミック・トロシャン マントヴァ公爵】イヴァン・アヨン・リヴァス 【スパラフチーレ】妻屋秀和 【マッダレーナ】清水華澄 【モンテローネ伯爵】須藤慎吾 【ジョヴァンナ】森山京子 【マルッロ】友清 崇 【ボルサ】升島唯博 【チェプラーノ伯爵】吉川健一 【チェプラーノ伯爵夫人】佐藤路子 【小姓】前川依子 【牢番】高橋正尚 *** ドゥカのイヴァン・アヨン・リヴァスは、すっごいスピント! 瞠目でした。 とんでもないパワー その分オプショナルの超高音(High Cis)は出さなかったけど B(B♭)やH(B)は出してました。 こういう出会いがあるからオペラは面白い 題名役フロンターリ 高齢なので高音とスタミナを心配してましたが杞憂 パワー持続 なんと最後は半音上げ! 美声のドラマテッィクバリトン 見事だった 体に役が入ってた。 Si, vendetta も最後高音(G#)に上げた 決めどころは決め、抜くところは抜くというベテランの味。 ジルダのトロジャンはリリックソプラノで リリック・コロラトゥーラではないので、高音は苦しかったが、ジルダにはパワーが必要なので形になっていた。しかしカーロノーメの最高音(High Dis (High Es) )は上がりきっていなかった。 今回最高の立役者はやはりマエストロ・ベニーニ スピーディMAXなところと超ゆっくりの部分を織り交ぜてメリハリを出した。 エミリオ・サージの演出したセットがすばらしい! 考え尽くされていて機能的かつ 美しく 古臭くない。 最終幕の演出は鬼畜スパラフチーレでゾゾっとなった。 あそこまでやると歌唱を聴きたいのに頭に入ってこないw 日本人キャストでは マルッロの友清さんがすばらしかった。 彼はドラマチック・バリトン こういうズシンって来る声は希少なので貴重です。 演技も良かった マッダレーナ清水華澄さんもすばらしい声! マッダレーナは重い声キャストしがちだが清水さんは非常に美しくノーブルかつパワフルな声で最高だった。 スパラフチーレはいつも完璧な妻屋秀和さん。難役を演じ切りました。 モンテローネの須藤慎吾さんも今回ドラマチック・バリトンに聴こえた。七色の声です。いつもながら感情表現が巧み。 牢番(モンテローネ護送の先触れ)の高橋正尚さんもドラマチック・バリトンの巨大な声 小姓、前川依子さん、演技も声も良かった 合唱がとにかく最高にすばらしかった。 大満足でした。 *** Rigoletto by Giuseppe Verdi Libretto : Francesco Maria Piave FACH※数種の資料を参照 Rigoletto : キャラクター・バリトン/(ドラマティック・バリトン) キャラクターバリトン(A to g#’)は、一般的にヴェルディとプッチーニのレパートリーの役を含む。このバリトンは、ステージ上で「重い」必要があり、パワフルなサウンド、威厳のある外観を持ち、鳴り響く高い声を持っている必要があります。主な役は、『リゴレット』のタイトルロールなどヴェルディの標準的な役や、ヤーゴ、スカルピア、ジャンニ・スキッキ、音楽教師、四悪人(ホフマン物語)、アルベリヒ、アンフォルタスなどです。 代表的歌手は下記:Sherill Milnes, Ettore Bastianini, Tito Gobbi, Renato Bruson, Piero Cappuccilli, Leo Nucci, Roberto Frontale … Gilda Fach : lyric soprano/ lyric coloratura Duca Fach : lyric tenor Sparafucile Fach : lyric bass/Heavy Bass (aka Seriöser Bass) – sometimes divided into Lyric and Dramatic/キャラクターバス/バスバリトン Maddalena Fach : contralto, dramatic mezzo Giovanna Voice Part : mezzo-soprano Matteo Borsa Voice Part : tenor Count Monterone Voice Part : bass-baritone Marullo Voice Part : baritone A Court Usher Voice Part : bass *** Act I 宮殿の大広間は八百屋舞台。斜めになっている そこに寝そべっている人影…よく見えない 序曲に合わせてせり出してくる高さのある長方形の台 その上にうつむいたリゴレットが立っている リゴレットは道化の帽子をかぶる Scene I ドゥカは軍服。 時代設定は近過去か 19世紀後半~20世紀前半 あたりかも? ボルサとドゥカ ドゥカは確か、台の上に立っている。 しもてにある玉座の椅子にはリゴレットが座っている 演出家が優れているのは舞台に何段階にも高さが分かれていて表現されること。 客も見やすい。視覚的にもダイナミックさがある。 またすべて声が反響して前に出てくるように設計されている 大きな劇場ではこれは必須。 上品な宮廷ではなく、下品な高級娼婦たちがたむろする悪徳の館という雰囲気 Questa o quella - Ballata Duca Range : D#/Eb3 to A#/Bb5 (最高音は楽譜ではB(B♭)) ドゥカは高台から降りてきてリゴレットをどかして玉座に腰かける 台の上にモンテローネが現れる お話が リゴレットがからかう モンテローネは呪いの言葉をかける ショックを受けるリゴレット ここ不思議なのだがドゥカがいない?消えている もしくは目立つところにいない 暗いので見落としたか? つまりモンテローネの呪いはリゴレットだけが受けてしまうのだ。演出の狙いか。 Scene II 転換し、高台はなくなり、狭い道の裏の小路を表すような通路が無数に現れる。 この表現もすごい。 リゴレットは入り組んだ小路を抜けたところのガラス張りの邸宅に住んでいる リゴレット Quel vecchio maledivami! フロンターリの表現力がもう、すごい。イタリア語で意味が伝わってくるぐらいの演唱。 リゴレットが家に入ろうとすると殺し屋スパラフチーレが声をかける。 スパラフチーレとの会話もフロンターリは歌っているのではなくしゃべっているようだ! Sparafucil mi nomino E dove all'occasione? ここは両者とも高音がD# Va Sparafucil. ここでLow Fです。 1オクターブ下がる。 Pari siamo Rigoletto Range : C3 to E4 するするとジルダが「幽閉されている」花柄のガラス張りの部屋がしもてから移動してくる 帰宅するリゴレットと迎えるジルダ 二重唱 Figlia! – Mio padre! Ah, veglia, o donna, questo fiore Che a te puro confidai リゴレットは出て行く ジョヴァンナの森山京子さん、演技力が最高!声もすばらしい。 二重唱(ジルダとジョヴァンナ) Giovanna, ho dei rimorsi ジルダ: Signor né principe ジルダが歌っているとドゥカは彼女の背後に近づいている。 T'amo! ドゥカのいきなりの声に 狼狽するジルダ ドゥカ: È il sol dell'anima, la vita è amore 圧倒的パワー ドゥカ: D'invidia agli uomini sarò per te sarò per teはB スピントで強靭な発声。このアリアでまじ度肝を抜いた。なんて声量! Addio... speranza ed anima ここもテノールの最高音はB ここのデュエットの最後は ジルダがHigh Cis 立ち去るドゥカ Gualtier Maldè いよいよジルダ最大の見せ場 Caro nome Gilda Range : B4 to C#/Db6 ここのアリアは楽譜どおりでは高音はHigh Cisまでです。 トロシャンは(オプショナルの?)アジリタの最高音(High Dis (High Es) )に上がり切らず。 ジルダは男たちにさらわれるがリゴレットは気づかない Ah! la maledizione! あの呪いだ! 第1幕了 Act II 第2幕 ドゥカの執務室、転換があって、大きな壁ができている ドゥカ Ella mi fu rapita! 最高音はA Parmi veder le lagrime Duca Range : F3 to G#/Ab4 最高音は楽譜ではG# しかし実際の上演の慣習では Ei che le sfere agli angeli がBまで上がります。 (Francesco Demuroで確認) すばらしい! パワー炸裂です。 Ducaのカバレッタ Cabaletta Possente amor mi chiama ポセンテの曲終わりのオプショナルの最高音High Cisは出さなかった。そりゃスピントだもん。無理です。 Povero Rigoletto! La..ra la la リゴレットが娘を探しに現れます。 来たぞ!哀れなヤツだ! チェプラーノはリゴレットをからかう どうかされました? リゴレットはマルッロに近づく 昨夜は? 小姓がドゥカを探しに来るがあしらわれて追い払われ、地団太を踏む。可愛い~ リゴレットは気づく。 さらわれた娘はマントヴァと一緒にいると。 愛人なら他で 俺は娘を探しているんだ リゴレットは憤怒にかられ Cortigiani, vil razza dannata Rigoletto Range : C3 to F#/Gb4 最高音は楽譜ではG♭ すばらしい! Marullo... Signore マルッロの情に訴える マルッロの友清さん、演技も光ります。 Tutto al mondo tal figlia è per me. Pietà, pietà, Signori, pietà マルッロはリゴレットを払いのける。 ジルダが出てくる Duet Tutte le feste al tempio ジルダ Gilda Range : E4 to A6 リゴレット Ah! piangi, fanciulla, scorrer Fa il pianto sul mio cor 二重唱 モンテローネが連れて行かれる。 リゴレットはモンテローネの復讐への思いを自分が成し遂げると誓う Sì, vendetta 復讐の鬼と化す 最後ジルダは High Es リゴレットはG# (ヌッチ・マチャイゼで確認) フロンターリのG#も見事でした! 第3幕 Act III この幕がまじですごい演出でした。 セットはさきほどの場面の壁のあるセットが45度回転し横向きになります それがスパラフチーレのあいまい宿になります ドアの上には電球の明かりが灯っています。 スパラフチーレの職業はカモを連れ込んで「妹」と称する娼婦とエッチさせる売春宿まがいのものです。 はっきりそう描いています。 しかもその「妹」は本当の妹のわけがなく、スパラフチーレの愛人なのです。 ドゥカ: おい女と酒だ!… La donna è mobile - Canzone Duca Range : F#/Gb3 to A#/Bb5 Muta d'accento E di pensiero. E di pensieroでカデンツァ ここは最高音Hが出てきます。 楽譜ではBまでですが ここも慣例です。 マッダレーナ いよいよすばらしい四重唱 Un dì, se ben rammentomi Bella figlia dell'amore Il frequente palpitar はドゥカ、Bまで上がります。 マントヴァはマッダレーナとエッチします。いちゃつくのではありません。 陽気で豪放磊落なドゥカに魅せられ、マッダレーナは本気でドゥカを好きになってしまいます。 一方、リゴレットはジルダを帰らせ自分はスパラフチーレに前金を渡します。 嵐が来る、という設定のはずですが稲妻の演出などはなく(多分) 回りを囲んだ建物から複数の目が覗いています 合唱をそでではなくここで歌わせて意味を持たせています。 衆人環視状態の意味とは何なのか? ドゥカは別室で休み マッダレーナはドゥカの剣を取りに行きます。 兄妹はドゥカを殺すかどうかで言い争いをします。 戻ってきたジルダはそれを聞いてしまい 自分がドゥカや父親の代わりに犠牲になることを決意します。 Ancor c'è mezz'ora スパラフチーレは「まだ時間があるから」と、○○と○○します。 ほんと鬼畜スパラフチーレです 男に食い物にされるマッダレーナが哀れです。 マッダレーナ清水華澄さんのすばらしい歌唱が光ります!よくとおる声でトロシャンを圧倒しています。 戸を叩く音 喜色満面で扉を開けるマッダレーナ ジルダは入っていく この後のジルダの殺害も残酷極まりありません。 マッダレーナは取ってきた剣をドゥカの寝ているところに返しに行きます。 リゴレットが戻ってきます リゴレットは復讐を成し遂げたという感慨で 勝利に酔っています。 まだ早かったか スパラフチーレが袋に入った死体を引きずってきます。 早く捨てよう いや俺がやる ご勝手に Buona notte 最低音 ここはLow F#まで1オクターブ下がります。 (マルコ・スポッティで確認。) All'onda! All'onda! しかしそこで聴こえてきたのはあの歌 まさか この袋には誰が? Mia figlia! お空でママと祈っています お父様のことを Non morir, mio tesoro In eterno per voi pregherò ジルダは死んでしまう。 リゴレットの嘆き Ah, la maledizione! メロディーラインが下がるのではなく G#からAへの半音上げ さすがフロンターリ! 演出を通常より残酷にすることで、リゴレットの無念さを感じさせてあまりあり、観客の涙を誘いました。 お疲れ様でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年05月28日 09時54分15秒
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