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カテゴリ:日本の城と城下町
2011年元旦、有楽苑での初釜を終えた後、向かったのが犬山城である。毎年、故郷鹿児島で正月を過ごす私にとっては、元旦に城郭を訪れることは、勿論初めてのこと。そして、城好きの私にとって、それが国宝・犬山城であったことは、この上なく申し分ない。 その犬山城を訪れるのは、 2008年11月以来、4度目のこと(関連ブログへ)。遡れば、1981年に初めて犬山城を訪れた時、そこをまさか4度も訪ねようとは、夢にも思わなかったのだが、分からないものである。 そして、元旦の犬山城、その城門には、両側に門松が飾られ、そして日本国旗がたなびく。それは、まさに正月にそこを訪れてこそ、目にすることのできる光景(右)。そして、城内本丸へと入ると、そこは過去に訪れた時よりも多くの人で賑わっていたように感じたのだが、それも城の直下にある、針綱神社と三光稲荷神社の初詣客が含まれていたからに違いない。
さすがに4度目ともなると、お馴染みの天守閣である。その小型の天守閣、そして桃山風の火灯窓の望楼に、親近感を覚えるのである。また、前回、訪れた時には、紅葉の赤が印象的だっただけに、その相違を見比べるとまた面白い。天守閣直下には、寒桜が咲いているのが目に入り(上中)、それは前回にも紅葉の赤とのコントラストで対比を見せていたのを思い出す。 そして、いよいよ天守閣に登閣するのに、列に並んだのは、驚かされたが、やはり新年の初日、殿様気分になって、城下を見渡すというのも、気持ちがいい筈である。脱いだ靴を手にもって、天守閣への急な階段を連続して上がると、最上階へと辿りつく。そこは、係員が人の流れを誘導していたほどに、眺望を求める人で賑わっており、回廊に立ち止まることも出来ないほどであったがシャッターチャンスを待ち、定番のアングルでカメラに収めた(下)。
その景色には、期待していた通りに、清々しい気分にさせてもらった。それは、雪の伊吹山、そして岐阜城のある金華山もくっきりと視界に捉えることが出来るほどで、まさに殿様気分。何度見ても飽きない景色である。が、実を言うと内心、雪景色を拝みたい気持ちもあったのだが、この日の穏やかな陽気ではそれも臨みようはなかった。わずかに、下層の屋根に残る白いものに、積雪の名残を見たのであった(上右)。 元旦にそこに居るのも不思議な気分であったが、再会したその景色を目に焼き付けると、登ってきた急な階段を降り、天守閣を後にする。そして、順番が逆だろうが、針綱神社(犬山祭りはこの神社の祭礼)にお参りする。そして、これが今年の私達夫婦の初詣となったわけであるが、こういう予期しえない場所で初詣するのも、旅蛙の私には相応しい。 さて、運を祈願して引いたおみくじは小吉。そして、そこに入っていた開運招福お守りは、何とカエルだった。旅行、外出先からなにごともなく安全に帰ることが出来、また悪いことも良いことにかわり、財布から出ていったお金も戻ってくる、とか。。。この1年、このカエルが私と財布を守ってくれよう。(下:元旦の夕刻、ライトアップされる犬山城と針綱神社)
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