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カテゴリ:アジア中東
私にとって、上海でのビジネス初日となったこの日。朝9時に約束通りに、この日初めて会う現地同僚とホテルのロビーで会うと、意表を突かれたのは、歩いて事務所へと向かったこと。朝の空気は最近の日本と同様に冷たかったが、早速、上海の通勤風景の中に溶け込んでいったことが、私の中の上海に対するバリアを取り払うキッカケになったと言っても良かろう。 そして、実際、事務所の入るビルへと入ると、日本人が多いことを実感し、また日本企業で働く多くの中国人を見る。彼らが日本の製品を中国に展開するために、日本人と共に働く光景、さらには自身が彼らと一体となって、いかにビジネスを展開するかを協議し、真摯に耳を傾ける彼らの姿勢を感じると、それまで無意識のうちに持っていたイメージを恥ずかしく思うのであった。 前夜、NHKの番組(これを中国で見れるのはありがたい)で、太平洋戦争を引き起こした要因に、マスコミの報道があったことも否めない、と当時を語る記者が印象的であったが、こと中国に対する意識も、似たような側面があると言えよう。実際、この日、事務所で接した人々、さらには商談で接したお客様と、皆とても友好的で、気持ちの良い時間を過ごせた。そこには、盛んにTVで取り上げられる半日感情といったものは、全く無縁に思えた。 やはり、物事、報道から聞かされたことに基づいた思い込みではなく、体験して初めて、現実を知ることもある。それを感じると、昨日、空港からのホテルまでの道のりで感じた緊張感も、どこかに吹き飛んでしまい、顧客への往来の車中から眺める景も、自然と受け容れられる自分がいたのであった。 そんな1日の最後、19時近くまで仕事をして、現地中国人同僚2人と訪れたレストランが、北京ダックのお店。トラディショナル・スタイルの北京料理は、それまで私が思い描いていたオイリーな中華料理のイメージとは異なり、ヘルシーであり、またライトテイストありで、初めてのものばかりであった(下左:レンコンのような野菜の中にライスを詰めた珍しいもの、奥はチキンで、右はきしめんのようで、スルリと柔らかいヌードル)。
そして、目の前でさばかれる、北京ダック(上中)。そこから切り出されて、専用プレートに載せられたのは、美味しそうに輝く皮と、肉、そして何とダックの頭まで添えられていて驚くのであった(上右)。それを見てしまうと、たまに散歩する近所の散策路で出会う鴨たちに申し訳なくもなるのだが、そんな思いに蓋をして、美味を頂かせてもらったのであった。 振り返れば、昨日、全く触れることのなかった中国に、一歩足を踏み出した、そう実感した、上海2日目とも言えようか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.03.06 19:36:27
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