シソ科の野草としては大きめの花を咲かせます。
この時期に咲いているシソ科の花は小さなものが多いですが、これは春に咲くオドリコソウに次ぐくらいの大きさだと思います。
花の色が明るくて群落を作って咲くので、遠くからでもこの花が咲いているのが分かります。
キクイモやセイタカアワダチソウのようなクッキリとした黄色ではなく、控えめな感じですね。
この花独自の黄色って感じがします。
林の縁の半日陰みたいなところを好むようで、陽当たりのいい原っぱでは見かけません。
【写真】
キバナアキギリ(黄花秋桐) シソ科
狭山丘陵のあちこちに群落があります。
たくさんの蕾が付くんですが、一度にいっぱい開花している株はあまりありません。
花の寿命が短いんでしょうか。
カメラ機種名 Canon EOS 40D
撮影日時 2010/10/03 13:35:19
Tv 1/60
Av 8.0
ISO感度 1250
レンズ EF70-200mm f/4L IS USM
焦点距離 200.0 mm
この花の特徴は雄しべの構造です。
紫色の蝶ネクタイみたいなのはダミーの雄しべで、本物の雄しべに繋がっていてレバーの役目を果たします。
これを押すと上の花びらに格納してある本物の雄しべが下がって、昆虫の背中に花粉を押しつけるという、なかなか凝った構造になっているんですね。
で、これがその瞬間の写真です。
花に首を突っ込んでいるのはマルハナバチの仲間でしょう。
結構大きくて、低い羽音で飛んできたので一瞬スズメバチかと思ってしまいました。
たまたまカメラを構えていた花にとまってくれました。
うまく背中にくっついてはいませんが、雄しべが飛び出しているのがお分かりになるでしょうか。
下の花の雄しべは上側の花弁に隠れていて見えません。
長い時間をかけた進化の末の仕掛けなんでしょうけど、まるで意志を持ってこうなったかのように思えてしまいます。