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コミュニケーションには「軸」が必要
「いきなり一人一人とのコミュニケーションは、僕だって難しい」 「人間関係で悩む」というのはどういうことか・・・。 それは、「相手のこと」、つまり、「相手の情報をよく知らない」 ということじゃないかな。 相手が何を考えているのか、どう考えているのか・・・ その人の「考え方」も、その人の情報のひとつだ。 その人の考えがわかれば、コミュニケーションも簡単になる。 リッツのスタッフも、お互いがそれぞれの考え方を知るように努めている。 コミュニケーションとは、ひとつの方向にベクトルを合わせる作業だと思う。 そのためには、向かうべき方向、すなわち「軸」が必要だ。 軸がないと、目的がずれてくる。 軸を見つけるためには、効果的な「質問」を投げかけることだ。 僕たちの場合は、 「リッツをどんなサロンにしたい?」 っていう質問が、軸を探すカギになっている。 「リッツをこれからどんなサロンにしたい?」と質問して、 スタッフから出てくる答えは、たとえば次のようなもの。 「お客様とのコミュニケーションができているサロン」 「笑顔のあるサロン」 「信頼関係のあるサロン」 でも、よく考えてみると、逆に言えば、そういう大切なものが、 今、まだリッツには足りないってことだよね・・・。 たとえば質問が、 「今のサロンの悪いところはどこだ?」 というようなネガティブなものだったら、 質問される方もネガティブになっちゃうよね。 いきなり重箱の隅をつつくような愚痴になったりする。 本当に大切なことは、出てこないんじゃないかな。 つまり、全体でのミーティングでスタッフに問うべきものは、 ポジティブなものでなければならない。 「これからどんなサロンにしたい?」 という、ワクワクするもの、だ。 次に、どんなサロンにしたいか、という質問に出てきた答えを、 立場が同じ人間同士で話し合う。 スタイリスト同士、アシスタント同士・・・。 そこでは、出てきた答えに優先順位をつける。 「笑顔」が先なのか、「信頼関係」が先なのか・・・。 さらにその立場の代表者が、なぜそういう優先順位になったのか、 を全体で説明する。 「僕らはこう考えます」というときの主語、 「僕ら」が誰なのか、を明確にするんだ。 そして、そこで出てきたお互いの「共通の問題」こそが、 僕たちのコミュニケーションの「軸」だ。 その軸ができたら、次に一人一人とのコミュニケーションになる。 このときに必要なのは、「自分の情報を開示する」ということ。 要するに、 「私はこういうことを言われたらうれしいけど、 こういうことを言われたら気分が落ち込みます」 っていうようなことを、自分から話してしまえばいいんだ。 そうすることで、コミュニケーションはずっと円滑になる。 「自分自身が変わらなきゃ・・・」なんて言ったって、 人間、そう簡単に変われるものじゃない。 それより、「私はこういう人間なんです」って言ってしまった方が、 楽だ。 コミュニケーションがうまく取れているコミュニティができて、 そのコミュニティにお客様を巻き込むことができたら・・・ そう、お客様を理解して「記憶に残るサービス」をたっぷり提供できたら、 きっと世界一のすばらしいサロンになれると思うんだ。 (「すべては記憶に残るサービスのために」金井豊著より) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.07.12 00:14:22
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