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テーマ:詩&物語の或る風景(1047)
カテゴリ:ノコとツチノコ
「ええっ、サクランボですって・・・」ツチ乃は声を曇らせた。 皆、TVに釘付けになった。 サクランボの産地、名川町で、高級サクランボが一夜にして食べられたという。 アナウンサーに向かって、サクランボ農家の男が言った。 「この切り方をみたら、プロの仕業かと思ったんだども、種がこったに盛り上がってて、なんだべって思ってよ」 男は、サクランボの種が3メートルほど、ピラミッド状に盛り上がった、木の脇を指さした。 「不思議ですねぇ。なにか、動物の仕業でしょうか・・・。しかし、いったい、どのような動物にこれだけの量が・・・こっ、これはミステリーです」 アナウンサーは興奮して、種の山をぐるぐる廻りはじめた。 「ああっ」 ツチ乃は、額をおさえてよろめいた。 「あ、あれはきっと、ツチコがやったのでございます」 「ツチコちゃんが!」鈴江は言った。 「でも、どうして?」ノコが呟いた。 「わかります。ツチコは、わたくしたちを捜そうとして、ツチ蔵の元を飛び出したのでございましょう。ツチ蔵は、機が熟すまでは動きませんから、待っていられず、言うことも聞かず・・・そしてとうとう、道に迷い、お腹が空いて、好物のサクランボを木4,5本分食べてしまったのでしょう」 ツチ乃は一気に語った。 「あれほど、人間が世話している果物の樹には手をつけないよう、躾けておりましたのに」 TVに、小さな檻が映し出された。 「んでよ、草むらで寝っていたコレばつかまえたんだ」 農家の男が言った。檻の中では、ピンク色の腹をパンパンにふくらませ、口の周りを真っ赤にした、小さいツチノコが気持ちよさそうに眠っていた。 「ツ、ツチコぉぉーーーー!!」 ツチオは絶叫した。 <つづく> サクランボの最高峰品種サクランボ 佐藤錦(さくらんぼ・さとうにしき) ------------------------------------------------------------- きのうで、えんぶりの全日程が終了しました。 まだ、お屋敷を使った「お庭えんぶり」はやっていますが、お祭りは終わり。 あ~、仕事しなくちゃ(笑 申告と、その他もろもろたまっています。 申告は、手をつければあっという間に終わっちゃうんですが^^; 「税金対策に苦労するんですよ~」なんて、言ってみたいです・・・。 グリーンジャンボ宝くじも、買ってきましょう! 宝くじの当選金には、税金がかからないから、今年こそは当たって~~~お願いっ 今日の一枚は、街の書店にある喫茶室で飲んだ「ロシアンコーヒー」です。 見た目、ウインナコーヒーみたいです。 飲んでみたら、ココアみたいな味がしました。 あとで、ネットで検索したら、「ロシアンコーヒー」というのは、「チョコレートシロップ入りのコーヒー」だとわかりました。 ウォッカでも入ってるのかと思っていました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 21, 2007 04:30:04 PM
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