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テーマ:この恋におちて・・・(331)
カテゴリ:バスガイド裏話と旅行記
夜中の12時を過ぎ、そろそろ眠ろうかと思った時、 自宅の電話が鳴った。 真夜中の電話は、ドキっとする。 大概、縁起のいい話ではないことが多いからだ。 母はもう寝ていたので、慌ててあたしが受話器を取った。 説明しそびれてしまったが、あたしは寮生ではありませんでした。 ウチの会社は、寮には入りたい人だけが入ればいいところだったので。 バス会社によっては、最初の1~2年は絶対寮に入らなきゃダメとか、 家が遠い人は寮とか、いろんな取り決めがあるようですが。 電話の相手は、あのろくでもないドライバーKだった。 ある意味、縁起が悪い電話だ。 「もしもし、俺、わかる?」 「は?どちら様ですか?」 わかるわけがない。 電話で話したことなんて、ただの一度もないのに、 なんなんだ、この馴れ馴れしさは(怒) 「Kだけど。久しぶり。」 まるで、あたしの昔の男のような話しぶり。 お前は一体なんなんだ?!と思いながら、 「何か用?知美に何かあったの?」 「そうなんだよ!聞いてくれよ~あいつさぁ~いないんだわ。」 「知美、家出したの?!」 「実家に商売手伝いに帰ってる。」 なんなんだ、このトンチンカンな会話は! 「行き先、わかってんじゃん。なんなのよ?」 今度はこともあろうに、知美に対しての愚痴を言い出した。 何言ってんだ・・・コイツ あたしは知美の友人だ。言う相手を間違えている。 「あのさ、あんたって本当に頭悪いよね。 知美はね、大事にすればそれ以上に尽くすタイプの子よ。 賢くない分、すごく単純。 それをうまく扱えないなんて、よっぽどバカなのよ。」 あまりにムカついたので、はっきりと言ってやった。 怒って電話を切るだろうと思ったら、 「俺、あんたと結婚すればよかったなあ。」 はぁぁぁぁ?!! 「俺さぁ、本当はあんたが一番好きだったんだよね。 初めて乗り組した時も言っただろう、タイプだって。」 「はぁ?馬鹿じゃないの?知美には悪いけど、あんたみたいな男が あたしは世界で一番嫌いなの。」 「嫌いと好きは紙一重だからな、本当は俺の事好きなんじゃない?」 唖然・・・・ なんてヤツなんてヤツなんてヤツ~~~~!!! 何を言っても、ちっともひるまない。 あたしが今までに出会ったことがないタイプの人間だ。 「ねえ、今から出てきてよ。会いたいんだ。」 「出て行くわけないでしょう?何時だと思ってるの。」 まもなく午前1時だ。 「いいよ、俺、今からあんたの家まで行くし。」 そういう問題ではない。 家まで知られてる?!!! っていうか、そもそもなんでウチの電話番号知ってるんだ???? 恐る恐る聞いてみると、知美の手帳に書いてあった、と。 もはや、変態電話の域だ。 どちらかと言うと、あたしは温厚な性格だ。 特に、怒りに対しては我慢強く、歴代の彼氏とも 感情的に怒鳴るようなケンカをした事がない。 したがって、 話の途中で電話を切る と言う行為そのものを思いつくまでに時間がかかった。 思いついた後も、どうにもやったことがないことだし、 切ったら切ったで、その後ジャンジャン電話が鳴っても困る。 母を起こしてはかわいそうだ。 腐っても友人の旦那だし、あまり後味が悪いのもどうかな なんて、アレコレ考えてなかなか決行できずにいた。 「俺はあんたに会いたい。頼むから出てきてよ。」 「もう、いい加減にしてよ!!」 斬っても斬っても蘇って来るゾンビのようなKの気持ち悪さが 頂点に達した時、あたしは受話器をガチャリと置いた。 すると、不安は的中。再びベルが鳴る。 「ねえ、本当に行くからな、待ってろよ。」 ガチャ!!何も言わず、切る。 あたし、お前に何かしたかーーーーー???!!(涙) ある日突然ストーカーが付いたようなものだ。 再び、ベルが鳴る。 もうどうしたらいいかわからなくなった時、母が起きてきた。 「えらい遅くに・・・誰や???」 「お母さん!何でもいいから電話出て!!!」 母が受話器をとると、その電話は無言で切れたらしい。 その後、Kからの電話はなく、ようやくあたしは眠ることが出来た。 3日ほどして、知美から電話があった。 「なちゅ、ウチの旦那と会った?」 続く・・・・ ↓↓投票して下さると嬉しいです↓↓ 人気blogランキング ↓こちらもポチっとお願いします↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年08月23日 16時48分28秒
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