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カテゴリ:映画 ワ行
『ワルキューレ』を観ました
第二次世界大戦時に実際にあったヒトラー暗殺計画を題材に、 トム・クルーズが主演を務める戦争サスペンスです >>『ワルキューレ』関連 原題: VALKYRIE ジャンル: サスペンス/ドラマ 製作年・製作国: 2007年・アメリカ/ドイツ 上映時間: 120分 監督・製作: ブライアン・シンガー 出演: トム・クルーズ ケネス・ブラナー ビル・ナイ トム・ウィルキンソン カリス・ファン・ハウテン 【ストーリー】 第二次大戦下、劣勢に立たされ始めたドイツ。 アフリカ戦線で左目を失うなど瀕死の重傷を負いながら奇跡の生還を果たしたシュタウフェンベルク大佐。 純粋に祖国を愛するが故にヒトラー独裁政権へ反感を抱いていた彼は、やがて軍内部で 秘密裏に活動しているレジスタンスメンバーたちの会合に参加する。 そんなある日、自宅でワーグナーの<ワルキューレの騎行>を耳にした シュタウフェンベルクは、ある計画を思いつく。 それは、国内の捕虜や奴隷がクーデターを反乱を起こした際に予備軍によって鎮圧する “ワルキューレ作戦”を利用し、ヒトラー暗殺後に政権及び国内を掌握する、 という壮大なものだった。 同志たちと綿密に計画を練り、暗殺の実行も任されることになるシュタウフェンベルク。 こうして、過去40回以上に渡る暗殺の危機を回避してきた独裁者を永遠に葬り去る 運命の日がやって来るのだが…。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 作戦は10分。 この瞬間に、世界はゆだねられた。 過去40回以上も暗殺を計画され、それをまんまと回避してきた悪運の持ち主独裁者ヒトラー。 彼の最期は数々の映画でも描かれているので、この映画で描かれた最後の暗殺計画も未遂に 終わっている事は想像つくのですが、なんともハラハラドキドキな展開に もしも、ドイツ人によってヒトラーに正義の鉄拳が下っていたら・・・と思わずにはいられない映画でした。 この映画ではヒトラー暗殺計画の一番最後の計画の一部始終を史実を基に作られており、 ヒトラーと言えば誰もが思いつくホロコーストなどの歴史に残る極悪非道ぶりは この際一切描いてないのが潔かったです。 時代背景、ある程度の人物名くらいは予習して行くとより楽しめたかなっとちょっと反省。 クーデター鎮圧のための“ワルキューレ作戦”を利用し、ヒトラー暗殺後に政権及び国内をも掌握し、 第2次世界大戦を終結させ、ドイツの早期復興までをも視野に入れた壮大な計画。 クーデター鎮圧作戦を利用したクーデターだったから大胆不敵な計画で非常に驚きでした。 まさにドイツと世界を変える10分間の壮大な作戦。 誰を見方にし、誰を騙すのか、手に汗握る心理戦、爆弾が爆発後の錯綜する情報、 心臓に悪いくらいのスリリングな展開に、ワーグナーの”ワルキューレの騎行”の曲が さらに緊張感を高めてくれて、観終わった後はグッタリ疲れました。 戦争で左目、右手の指、左手の薬指と小指までをも亡くし、非人道的なナチス政権の暴挙に 反旗を翻し行動したドイツ将校シュタウフェンベルク大佐を演じたのは、トム・クルーズ。 『大いなる陰謀』では社会派映画に於いての野心家の政治家役でメリル・ストリープとの演技力対決を魅せ、 『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』では、デブでハゲのプロデューサー役のカメオ出演で、 ファンを絶叫させるサービス精神を魅せてくれましたが、 やはり、いつまでも変わらないクラシカルなハンサムフェイスは、軍服がよくお似合いで、 眼帯も似合ってすこぶるかっこいいわけです。 ドイツの良心を世界に示そうと立ち上がった彼の揺ぎ無い信念がビシビシと伝わる迫真の演技がすばらしかった。 ヒトラー式敬礼をしなかったシュタウフェンベルク大佐が、 緊迫した心理戦の末、右腕を掲げ 「ハイルヒトラー!」 と叫ぶシーンには、祖国を愛し、家族を愛し、世界を恐怖から救おうと、正義を貫こうとする男の 命がけの任務にかける熱い想いが感じられる秀逸なシーンでした。 そしてシュタウフェンベルク大佐と共にヒトラー政権の転覆を願い暗殺を企てる仲間たちには、 それまでも積極的に暗殺計画を実行しているトレスコウ少将にはケネス・ブラナー、 作戦のキーパーソンとなるオルブリヒト将軍にビル・ナイ、 予備軍司令官フロム将軍にトム・ウィルキンソンなど蒼蒼たる顔ぶれの渋いおじ様方揃いで豪華です。 せっかくのクセのある渋いお気に入り俳優の方々が登場だったので、もう少し濃い感じの演技を 期待してしまう自分がいましたが、若干控えめで残念ではありました。 それから、『ブラックブック』のカリス・ファン・ハウテンがいました。 シュタウフェンベルク大佐の美しき妻を演じている彼女は、 持ち前の演技力を存分に発揮するようなシーンも少なく、 そもそも出演シーンも少ないわけですが、おじ様揃いの映画の中で一際輝いて見えました。 いや~、もっと観ていたかった。 極悪非道なヒトラー政権の時代であってもヒトラーに傾倒しているドイツ人ばかりではなかった事実は、 あたりまえのことを忘れかけている混沌とした現代社会に生きる僕らにとっても、 改めて失われる事のない根本的な人間の良心と、正義感を感じさせてくれる映画だったと思います。
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