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2008.09.09
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カテゴリ:本@AC関連


ここのところ仕事で脳ミソを使い果たしていて、活字が読めない。

マンガばかり読んでいる気がする。



内田春菊のマンガ。

ACの考え方を日本に輸入(?)した、齋藤学先生の監修。

齋藤先生の紹介に、今はアダルトチルドレンの名前を使っていない、

って書いてあるのに、作品名が「アダルトチルドレン刑事」ってのが、笑える。

齋藤先生、それでいーんですか???



内田春菊、という人はACの要素を強く持っている人だ。

ACの要素を強く持っている、というか、

どう考えても機能不全家庭でしょ、って家庭で育った人だ。

自伝的小説もいくつかあるが、育った家庭に身体的虐待や精神的虐待、

性的虐待まであったことが赤裸々に描かれている。

ACにつき物の「生き辛さ」そのものの記述にはなかなか出会わないが、

生き辛さ以外の面では、色々ACを思わされるところが多い。



内田春菊の作品の全てを読んだわけではないけれど、

「生き辛さ」を描かないのかだと思っていたから、

「AC刑事」という掲題には、驚いた。



主人公は、女性刑事。

彼女にはキョーレツな個性の母親が居て、生活を監視されている。

守秘義務のある捜査情報も喋らされ、入浴も見張られている。

手紙は当然のように開封され、人間関係にも口を出す。

主人公は母親を心で疎みながら、離れられない。

捜査で親子関係の不和を感じるたび、自分の親子関係に投影し、心を酷く揺さぶられる。

パニックの発作があり、薬が手放せない。

父親はひどく影がうすく、生存しているのに、母親の愚痴の中にしか登場しない。



なんか・・・・・・私みたいだ。



まあ、私はもっとカルイもんだったけど。

下着のヌレ具合なんてチェックされてない・・・・・ことも無いな。たぶん。

手紙を開封されたことは無くても、必ず見せるように要求されたし。

最近はともかく、それまでのことを考えると、

母親の愚痴を通して父を知った状態で、父の影も薄い。

小説やニュースで、子どもが関わる事件に行き当たると、

自分を重ねて心が揺れる。



内田春菊らしい淡白な絵と話の運びのおかげで、淡々と読めるけど、

結構、辛いところもある。

私は、主人公に自分を重ねすぎるのかも知れない。



ああでも。

分かりやすい虐待を、この主人公は何も受けていない。

酷い折檻を受けているわけでも、育児放棄されたわけでもない。

ただ、良い子であることを求められてきただけだ。

たぶんこれは、今の日本の一般的な基準では虐待に入らない。

それでも、この主人公はACだ。

ACの言葉は、題に掲げられているだけで作中には登場しないけど、

それでも彼女は、ACの特徴をたくさん示している。



彼女の母親は、美人だという理由で家庭に押し込められたらしいが、

望まぬ専業主婦生活に押し込められた母親の鬱積は娘に向けられる。

娘は、それを受け止める。。。。



虐待らしい虐待を受けていなくても、ACになる。

齋藤先生の著書ではよくある話だ。



日本では、まだ痛ましい児童虐待ばかりが虐待だと認知されるだけだ。

それらは確かに、生命の危機と隣り合わせの虐待ばかりで、

早急になんとかされなくてはならないと思うのだけれど。

でも、そういう衝撃的な虐待の影には、ヌルイ虐待も沢山あって、

それらの虐待はなかなか焦点を当てられないことが、私は不満なのよね。



確かに、インパクトとしては前の『子供達をせめないで』の方が強いんだけど、

このマンガは、その「ヌルイ虐待」に絞ったもので・・・・・・

こういうの、ありがたいなって思う。





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Last updated  2008.09.09 15:04:19
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