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ちえ丸のヨロカジ日記

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2005年07月06日
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カテゴリ:語学
 家庭教師のEさんは、大学2年生だったが、
兵役義務を終えて、数ヶ月前に復学したばかりだった。

韓国では、男性は18歳以上になると兵役の義務があり、
その期間は2年4ヶ月にも及ぶ。
たいていは、
大学受験を終えて、2~3年生の頃に入隊することが多いらしい。
Eさんもその1人だったが、
除隊して数ヶ月が経ったその時でもまだ、
その時の記憶が生々しく残り、多少トラウマになっているようだった。
「軍隊」という言葉を聞くと、
「ハーッ・・・」とため息を吐いて、嫌そうな顔をすることが度々あった。

そんなEさんには申し訳なかったが、
私は「軍隊の話」に興味津々だった。
その”特殊な世界”がどういうものかを、じかに聞いてみたかったのだ。
彼の話す好きな女の子の話はどうでもよかったが、
軍隊の話は、身を乗り出して聞いていた。
Eさんは、軍隊を蛇蝎のごとく嫌っていたので
最初は聞いてもあまり話してくれなかったが、
しばらく経つうちに、ちょこちょこと話してくれるようになった。

・・・・・・・・・・

「見回りの時の話」

Eさんが入隊して間もない頃、夜間の見回りを命じられたそうだ。
懐中電灯を持って、夜中、施設の中を見回る仕事らしい。

「で、トイレを巡回してたんですよ、そしたら・・」

「そしたら?」

「トイレのドアが閉まってて、床に、なにか赤黒いベタ~ッとしたものが見えたんです」

「えぇ~??」

「そしたら・・・それは”血”だったんです。冬場だったから、血も固まりかけてて、
液体じゃなくてベタッとした感じで・・」

「ひぇ~・・@@」

「で、急いで人を呼んでドアをこじ開けて、中にはいったんですよ」

「中はどうなってたの・・?」

「人がうずくまって倒れてました。手首かどこかを切ってて、自殺しようとしてたんです。
発見が早くて、助かったみたいですけど・・」

「じゃ、Eさんが発見したから助かったんだ」

「そうですね。でも、そういう、自殺をしようとする人って、軍隊じゃけっこう多いんですよ」

「その後、その人はどうなったの?」

「そういう人は、”不名誉除隊”です。普通の除隊じゃなくて、
”脱落者” というレッテルを貼られてしまうわけです」

「そうなんだ・・・」


そのレッテルは、一生消えない。
兵役義務を普通に終えなければ、一流企業への就職はまず無理だし、
一流でなくとも、就職する際には通常の除隊がまず大前提なのだ。
Eさんは、途中で自ら脱落してしまう、そんな人達に対して、

「精神的に弱すぎる。いくら辛くったって、やっぱり乗り越えないと・・・!」

と言って、また 「ハーッ・・・」 とため息をついていた。








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最終更新日  2005年07月06日 20時33分37秒
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