ちえ丸のヨロカジ日記

　プサンで私の家庭教師だったＥさんは、
最初の自己紹介の時、
ほとんど笑いもせず、ちょっと高圧的で事務的、
さらには強気な態度だったため、


とっつきにくそう・・・（ーー；）


というのが、彼の第一印象だった。
その時の会話が、


「日曜日はサークル活動です」

「何のサークルですか？」

「キリスト教のサークルです」

「・・・・」


だったのだ。
そのうえ、やたら古典的な日本語表現を使うので、
彼には、真面目・・・という形容以外思い浮かばなかった。

そんな、真面目で堅物な印象のＥさんだったが、
何回か授業をするうちに
段々とイメージが崩れていった。


「Ｅさんの趣味って何ですか？」

「僕ですか？僕はゲームが得意なんですよ、
オンラインの○○というゲームでは、今僕がランク１位ですよ！＾＾」

「へぇ～～＠＠」

「だからそのゲーマーの間では、ボクはちょっとしたモンです！へっへっへっ」

「それ以外に、ん～～もっとこう何か、スポーツとかやらないの？」

「ああ、スポーツね、やってますヨ」

「え～なになに！？」

「スポーツ・ダンスです」

「スポーツ・ダンス・・？？何それ？？＠＠」

「日本にもあるでしょ！」

「スポーツで、ダンス？エアロビのこと？」

「違いますヨ～～！日本でも、有名な映画があるじゃないですか！」

「は？有名？ダンスの？」

「そうです＾＾」

「なに？フラッシュ・ダンス？」　（違うよ　自分－－；）

「こういうやつです、こんなの」


と言って腕を広げて、ドヒャ～と回って見せるＥさん。


「・・もしかして、役所広司のアレ・・？」

「そうそう！Ｓｈａｌｌ　Ｗｅ　Ｄａｎｃｅ！」

「社交ダンス！？Ｅさんが！？＠＠；」

「そうですヨ～～＾＾この間から始めたんですヨ～～」

「スポーツ・ダンスって言うから、何かと思った・・＞＜」

「え？言いませんか？日本でも言うでしょ、スポーツ・ダンスって」

「言いません！」

「そうかな～？」

「そうですよ、で、なんでまた社交ダンスを？」

「興味があったんですよ、いいですよ～スポーツ・ダンス！
若い男は僕一人しかいないんですよ！＾＾
それで、女性の背中に手とか回すでしょ？
それがちょうど、ブラジャーのヒモのとこなんですよね～～＞▽＜」



そう言って、ウヒャヒャヒャと楽しそうに笑うＥさんに、
私が抱いた最初のイメージが
ガラガラと音を立てて崩れたのは言うまでもない・・・。