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カテゴリ:語学
しばらく前の話になるが、
韓国のなんとかいう人気ラップ歌手(名前失念しました;)が、 米国市民権を取った後、 韓国に再入国しようとしてそれを拒否されたニュースが流れたので、 そのことについてEさんに聞いてみた。 「なんで彼はあんなに騒がれたの?」 「あの男は本当にずるいんです。 ”もうすぐ兵役に行きます”と、ファンに堂々と公言したんですよ? それで活動休止に入るからと言ってたんです。 それなのに、こっそりアメリカに渡って市民権もらってきたんです!」 「そうすると、兵役義務は無くなるの?」 「そうです!免れるんです!`´」 「兵役行くって言ってたの?」 「そうです!`´」 「嘘ついたわけ?」 「そうです!`´」 「ほんとは行くつもりだったのかな?」 「どうだか!`´」 「ドタキャン・・ですか?」 その言葉に、Eさんはキッとなって私の方を振り向きながら言った。 「これは・・・そんな・・・そんな簡単なことではアリマセン!!`へ´ これはですね、韓国人にとって、まさに触れてはいけない、 え~~と、ん~~~と、その、なんだ・・」 「なに?」 「だからホラ!龍のここんとこの・・」 「は!?龍???龍って、あの長い龍のこと?@@」 「そうです、ほら龍の、このあたりのなんていうんですか・・」 そういって、自分のエラのあたりを指差すEさん。 「そこの、うすい膜みたいなものがあるじゃないですか・・!>□<」 ・・・出た。 これはEさん特有の、まわりくどい言い回しかたである。 説明する時、大抵、四字熟語とかことわざとかを引用して その状態や状況を相手(私)に伝えるのであるが、 それが小難しくてまどろっこしくて、 そっちの方に話が行ってしまって肝心の本題がわからなくなることがしょっちゅうなのだ。 段々Eさんとの付き合いが長くなってきた私はピンときた。 「Eさん、それはウロコのことでしょう?・・・逆鱗(げきりん)・・・ですか?」 「おお、それそれ!なんて言いましたかね?」 「逆鱗に触れる・・でしょう?」 「そうそう!それですよ!」 「それで?」 「え~と、なんの話だったかな?」 「だから!入国拒否の」 「あ~そうそう、そうです、兵役逃れ! これはまさに韓国国民の感情を逆なでしたんですよ、 特に、行くと言っておいて逃げたんですからね、 入国拒否も当然ですよ!」 「国民は相当怒ってるんですね」 「う~ん、これは怒ってるという言い方では表せません。 韓国人にとってその問題に触れるのはタブーなんですよ・・。」 Eさんの表情は、 韓国人にとってのこの兵役という特殊な制度は、 日本人の私などには計り知れないくらい、複雑で奥深くダークな問題を抱えている・・ とでも言いたげだった。 しかし、 それを四字熟語で言い表すのは、やっぱり、到底無理なんだろう。 (到底無理は四字熟語ではないが、Eさんの常套句なのだ。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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