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カテゴリ:たまにはまじめなコラム
PTAのメンバーとして、表題の会に出席。
今回のテーマは、『今と昔の子供について考える』 地元の青少年相談センターの方々の講演を聞き、そのあと参加者同士、班毎にディスカッションするという内容。 はじめは頭数合わせのつもりで参加していたのだけれど、会を終えて、普段から考えていたことに確信を持った。 昨今、凶悪犯罪の低年齢化や学級崩壊の例などがあり、子供の考えることがわからないという声がある。 しかし私は、変わったのは大人であって、子供は自分たちが子供の頃と比べて、大して変わっていない。 いやむしろ幼くなっていると感じる。 大人びて自身を主張するかと思えば、一方でうんこちんこが大好き。 腹を抱えて転げまわっている。 ドリフを見て大爆笑していた我々と大して変わらない。 しかし大人は変わった。 我々が子供の頃、大人は怖かった。 先生も父親も怖かった。 だから怒られないようにした。 少々不条理だと感じても、大人に従うことは疑いようも無い常識だった。 しかし今それから30年経って思うのは、そのおかげで最低限の躾が完了したということ。 また、その当時の親は、あんまりホイホイ物を買ってくれなかった。 だから自然と我慢したし、身の丈の範疇でできる遊びを考えた。 今の親は、昔の親に比べて、かなり裕福になった。 今、ほとんどの子供がDSなどのテレビゲームを持っているが、我が家では買ってやらないことにしている。 どうしても買いたいなら自分のお小遣いで買いなさい、と。 しかし使用を許可する権限は私にあるので、仮に自力で買ったとしても使用は許可しない。 使用の許可は、通信簿から△(我々世代では『がんばりましょう』)が無くなったとき。 または、各学年で覚えるべき漢字を完全に覚えたとき、と決めてある。 そんな私からすれば、子供にDSを買ってやる親は、親の都合でDSを買ってやっているとしか思えない。 なぜならDSを買ってやれば親の手が離れるので、親としては手を抜いていることになる、と思う。 夕方、うちに帰ってきて、うるさい子供の口を封じるためにDSは役に立っていないだろうか? DSやらせておけば静かだと思っていないだろうか? 『みんなが持っているから持っていないと仲間はずれにされる』というのは、親が考えた手抜きのための理由でしかない。 現にうちの子達はちゃんと子供同士でコミュニケーションをとって、順番に貸してもらいながら、子供内のコミュニティを確立させている。 おそらく『貸して』と言うときは、悔しい思いをしているだろう。 でも、そんな屈辱、これから彼らが生きていく人生を考えれば、ほんの序の口。 これからもっと大変な屈辱が彼らを待っているはず。 私も何度も経験しては乗り越えて、今、生きている。 これらは『子供のため』という大義を振りかざした親の都合ではないだろうか? そういうモノを与えずに、子供と対することがいかに面倒くさいか、知っている親はどれくらいいるだろうか? そんな親が、まず自分がすべきことを放棄しているのに、子供の気持ちがどーのこーの言うなんて、片腹痛い。 また、子供に何でも与えるということは、子供の『失敗する』という経験値を奪うことになる。 どんな生き物も、成功したことからよりも失敗から得る経験のほうが有効であることが多い。 しまった!という気持ちから逃れるために、より良い方法を考えたり、同じミスをしないように気を付けるという、防衛本能が生きるために重要だからだ。 子供からこういう経験値を奪うということが子供にとっていかに危険なことか、そして子供の将来を考えたらなんという大それたことをしてしまっているか、大人は考えたほうが良い。 しかし、すでにこの世の中には、子供の頃からそうやって育てられたモンスターたちが、大人になって、親になって、そしてついには先生になっている。 そういう怒られ方を知らない子供たちは、怒られたときの対処方法がわからないので、逆切れして注意した人に攻撃を加えてしまう。 失敗の仕方(正確には立ち直り方)を知らない子供たちは、失敗すると全てに絶望して自殺してしまう。 残念ながらそういう世代が実際に存在している。 これを改善するには、そういう世代を作ってきたのと最低同じ年月がかかる。 世代が入れ替わるまで、待つしかない。 で、こういうことに気付いた人が、アクションを起こす以外に方法は無い。 そして今の子供たちが親になる頃までに、少なくとも新人類と言われた我々レベルの常識が通じるように、子供たちを厳しくしつける必要がある。 これは、決して難しくない。 すごくシンプルに考えれば良い。 子供は子供なんだから、大人の言うことは聞くものなのだ。 そのときに、特別に子供を尊重したりする必要は無い。 しょせん未熟な生き物なんだ、子供なんて。 死なない程度に可愛がってやれば、過剰なやさしさなんて1ミクロンも必要無い。 そうしたら、勝手に強い大人に育つ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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