テーマ:DVD映画鑑賞(13766)
カテゴリ:一日一映画
この映画が描きたかったのは「マディソン郡の橋」を超えるようなラブストーリだったのかもしれないけど、私は前半のメロドラマなラブストーリより、後半のお涙頂戴のストーリーのほうが好き。情熱的でなくても愛があふれるって感じがする。
老人ホームで過ごす女性に、ボランティアの男性が読み聞かせてあげる”ある愛の物語”。予告で大体のストーリーを聞いていたにもかかわらず、早く正体を明かして!って思いながら観てしまった。一度ストーリーを知ってから見ても面白いと思える映画。きっと二度目の方が気持ちの入れ込みようが深くなると思う。 ”きみに読む”行為(現在のシーン・ヒューマンドラマ)よりも読んであげる”物語”(過去のシーン・ラブストーリー)のウエイトが大きい。正直ラブストーリーは鬱陶しいほど古典的。舞台が世界大戦の頃で、まだ身分の違いが大きいアメリカ南部の町。手に技術はあるが労働者階級の男とお金持ちのお嬢様のひと夏の恋…って完璧にハーレクインロマンスか昼ドラのノリ。そのお嬢様に振り回されっぱなしの男にだんだんイライラしてくる。でもそれだけ愛しているからこその"その後”を考えればすごく重要なシーンも数々ある。ストーリが進んでいけばだんだん「彼は本当に彼女の事が好きだったんだなーー」ってしみじみと、それでいて熱くなる。 現在のシーンのキーポイントは認知症。認知症の症状って実際に知らないから素直に疑いなく見た。実際はどうなのだろう… 映画によれば、記憶のスイッチが入ったり、スイッチが切れて遠くにいったりするらしい。たった5分でもスイッチが入ることを期待して色々努力するシーンがあるが、それってめちゃくちゃ大変。「認知症の介護は諦める事が肝心」と説得されるシーンがあるが確かにそうかも。期待して裏切られるよりも諦めた方がきっと楽だから。スイッチが切れた直後のシーンは泣けた。 認知症の症状を説明するのに「遠くにいっていた」というセリフも好き。なんだか痴呆とか認知症とかよりすごくあたたかく感じる。将来家族が認知症になってしまったら「今は遠くにいっている だけ」と心に言い聞かせようと思う。 とらちよ的評価 ★★★★☆ あらすじ---とある老人ホーム。いまだに美しさを失っていない老婦人アリーに、デュークと名乗る男が優しく声をかける。そんな彼を見つめるアリーの目には、最愛の夫ノアの姿が重なっていた。やがてデュークは、ノートを開いて、アメリカ南部での昔話を語りはじめる。1940年、都会からバカンスにやって来た17歳の令嬢・アリーは、地元の製材所で働く青年ノアと恋に落ちるが、両親に反対されて連れ戻されてしまう。ノアは毎日手紙を書くが、一通の返事もないまま、やがて戦争が始まってしまい…。 製作年度 2004年 監督 ニック・カサヴェテス 出演 ライアン・ゴズリング 、レイチェル・マクアダムス 、ジーナ・ローランズ 、ジェームズ・ガーナー 、ジョーン・アレン きみに読む物語 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月26日 23時10分20秒
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