|
テーマ:海外生活(7789)
カテゴリ:イスタンブールの生活
トルコでは日曜日に選挙が終わったのですが
今回の選挙は市長とか区長とか村長などを選ぶ選挙。 選挙の投票率は83.5%。 投票時間内にアルコールの販売や提供は禁止。 割と投票も差し迫った頃にバタンダシュヌマラス(国民番号)を提示しないと投票できないということをニュースで報道してから、慌てふためいて皆さんご自分の投票区にこの番号を発行してもらいに殺到して、24時間担当部署はこの番号発行に営業することになりましたが、それでもなかなか仕事がはかどらず、順番待ちの人の間でケンカ騒ぎになったり、やはりすんなりとは物事が進まぬトルコ。もっと早く注意喚起すればいいのに。 選挙戦からして党首が各地で行う選挙演説が対抗政党の悪口ばかり。 開票時にも得票パーセンテージが接近していたイスタンブール市長選などメディアを通じて「開票システム欠陥」の指摘をするくらい。 TV各局も与党側と野党側とくっきり色の分かれた報道で 中立なんてどこへやらって感じでした。 こう、中立の立場の報道がないっていうのもなんだか視聴者としては合点がいかないような。 まあ、それはさておき 投票では死者まで出てしまうトルコ。 候補者の家族同士や支持者同士の間でけんかが始まり、そこから銃がでてナイフが出て流血騒ぎになるのです。特に地方の村単位で起こりやすいよう。 実際東トルコや 中央トルコでは選挙の投票時に死者も7人出たし わが村のすぐ近くでも2人死者が出たそうですから投票も命がけです。 今年は1名投票している最中に心臓麻痺で亡くなった人もいらっしゃったそうです。 投票日の直前にはBBP党の党首ら6人が遊説の際に使用したヘリコプターが不運にも悪天候のカフラマンマラシュの山中に墜落し、各政党党首が遊説を全てキャンセルして、首相は捜索本部に駆けつけていました。 3日間ほどの大規模な捜索の結果やっと発見されたのですが、 墜落当時は救急隊に携帯電話も通じていて、生存者もいたのに救出できなかったという大変ショックな事故でした。 この捜索の際にもとにかくメディアが「発見救出」と間違った速報を入れたりと本当に情報が錯綜し、この報道を信じた村人が救出に向かわなかったり(それが皮肉にも発見現場に一番近い村だった)して、BBP党の関係者も墜落2,3日目には 「あなた方の考えるような手は、捜索隊が既にやっています!あれをやればいい、これをやればいいとあまり情報をかき回さないでください」と記者会見を行ったほど。 選挙後には盛大な葬儀が執り行われ、国営放送が昼から夕方までその様子を中継していました。小さい政党なのですが、この党首が以前に冤罪で7年間も拘留されさらに拷問を受けていたという方で、後に発表されたこの拘留時に書かれた詩に「ウシュヨルム、ウシュヨルム(寒い、寒い)」というくだりがあり、ヘリに同乗していた1人は凍死、捜索隊にも凍傷者がでたというほど、当時の真冬のような天候。そんな背景もあって、この墜落事故は国民の胸を打ち悲しみは大きかったようです。 さて、肝心の選挙結果は 与党勝利(得票は伸びなかったけど) クルド人政党と 野党第二党の躍進 野党第一党も古巣を奪還 という感じでした。 でも、いまだに開票結果に納得の行かぬ地区では再集計をしていたりするのですよ。 特にアダナ。候補者選定の際からかなりの混乱のあった地区だったのですが、各党の得票数が接近していたこともあり昨日も大規模な市民のデモ行進があったよう。まだまだ選挙の興奮冷めやらぬトルコです。 昨日水曜日にはW杯予選でイスタンブールでスペイン戦もあり、 アリ・サーミイェンスタジアムは興奮の渦でしたが トルコの先制で1-0で折り返した後半戦、やっぱり30戦不敗のスペインに2点入れられ負けてしまいました。 トルコはシュートチャンスに決められず、スペインのプレスが強く、パスワークも断然に良いすっきりしたサッカーに比べると、なんだかどたどたした感じのプレーでやっぱり王者の貫禄を今回も見せ付けられてしまった感じでした。 でも1-1で引き分けられたゲームだと思いましたよ。昨晩はイライラしてなかなか眠りにつけませんでした。 そして、近々オバマ大統領がトルコを訪問します。 セキュリティーのため到着時間は非公開なのですが、空路アンカラ入りした後、6日月曜日には議会で演説もするようです。 まだまだ厳戒態勢のトルコでございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年04月02日 16時52分16秒
コメント(0) | コメントを書く
[イスタンブールの生活] カテゴリの最新記事
|