トシナルドの社会派コラム

今巷で大ブレイク中のイナバウワーだが、
その名の由来はご存知のとおり、１９５０年代に活躍した
西ドイツ（当時）のフィギュアスケーター、
イナ・バウアーからきている。

長い距離、長い時間を同じ姿勢を保ったまま滑る
「ムーブ・イン・ザ・フィールド」の一つで、
両足のつま先を外側に大きく開いたまま横に滑る
「スプレッドイーグル」を変形させ、一方のヒザは曲げ、
もう一方の足は後ろに引いて伸ばした姿勢で、
両足のつま先を外側に大きく開いて横に滑る。

これが本来のイナバウアーという技。
荒川静香のやってる技は通常のイナバウアーに加えて
上体を後ろに反らした「レイバック・イナバウアー」と呼ばれるもの。

背中を反らすポーズがイナバウアーであると誤解される
傾向にあるが、本家とはぜんぜん形が違う。

”イナバウアーする亀”というのが話題になったが、
ただ立ってるだけやん！どこがイナバウアーやねん！
という全く持って夢も希望もない、浅いツッコミを
しかけたが、
よく考えてみると、滑ってない！ということはおいといて
形的には荒川静香より近い。
しかしそう言ってしまうと、誰もがイナバウワーできることになる。
何でもかんでもイナバウアー言うのはどないやねん。と思うが
それがブームだからしょうがない。

皆”イナバウアー”という言葉を使いたいのだろう
かく言う私もこうしてイナバウワーのネタを書いている。

イナバ物置のＣＭに荒川静香を起用してほしい！
という要望は出てるだろうが、私も賛成である。
しかし社員の士気を維持したままどう起用するかが問題である。
と勝手にイナバ物置の社員でもないのに考える。

あの、「１００人乗ってもダイジョウブ！」
という物置におっさんが１００人乗ったＣＭが有名であるが、
実は年間営業成績の高い営業所の所長１００人が
そのおっさん役で出演することができる。

あの物置に乗ることがステータスであり、仕事のやる気につながる。

あの１００人のおっさんをハズし、荒川静香を起用すると
荒川静香のギャラだけでなく、目標を失った各営業所の社員の
士気低下にもつながる。
難しい問題だ。

ではどうするか？
１．物置のおっさん１００人が「１００人のってもダイジョウブ！」
のところで皆いっせいにイナバウアーをして、
体制を崩して全員ボロボロと落ちる。これはインパクト大！

２．やっぱりイナバ、イナバウアーしてもダイジョウブ！
と言って荒川静香一人に物置の上でイナバウアーしてもらい、
エキストラ的に下でおっさん１００人が拍手でもする。
　
３．ビジュアル的なものを考えて完全に荒川静香一人を
ＣＭ出演させ、営業成績の優秀な１００人の所長をＣＭ撮影に
見学できる権利を与える。

案３の難点は、
所長は、嫁さんや子供、あるいは飲み屋のねぇちゃんに
荒川静香見てきてん！と自慢げに話せるかもしれないが
その所長を支える所員は、所長だけええ思いしやがって、
今まではあの物置の宣伝でてるの、うちの所長やねん。
と言ったトークを他の場所で使えたが、
所長が荒川静香を見たらしいで。では話のインパクトが半減する。
これでは所員の士気を挙げられるのか。

案１のおっさん１００人がイナバウアーに挑戦してみんな
物置から落ちて、真ん中に出てきた荒川静香が綺麗な
イナバウアーを疲労する。と言う折衷案も考えられるが

物置の上から落ちると言う行為は安全性をうたう、
イナバ物置のイメージ低下につながる。
しかし、長年受け継がれていた、
”物置に１００人乗っても壊れない”というアピールははずせない。

しかし、逆に、
荒川静香を加えて１０１人乗ってしまい、物置が壊れる。
と言う自虐ネタを披露するのも手だ。
ご利用は計画的に！乗るのは１００人までにしてね！
と言うオチでもいい。

そもそも、あのワンパターンのＣＭをやめて、
おっさん１００人物置に乗せて、１００人乗っても耐えられる。
と言う頑丈さをアピールしつつ、おっさんたちが
「１００人乗っても」と言ったあと、
物置の中の荒川がイナバウアーしながら、
金メダル取ったときのピースもしながら
ダイジョウブイ！とやるのもよい。

ダイジョウブイＶがサブい。ととられるか、カワイイ。ととられるか
微妙だが。
フィギャするときのあの濃いメイクするより
”金芽米”のＣＭの素顔に近い荒川静香のほうがカワイイ
と思うのは私だけでしょうか。

俺がホリエモンみたいな奴なら
さんざん荒川静香をＣＭで使いたい！と各地でネタに使いながら
会社の知名度を上げるだけ上げて、
条件が折り合わなかったので、泣く泣くＣＭ依頼は断念しますが
これからも荒川選手を応援します！
と荒川の名前を使って”風説の流布”して、
結局荒川のＣＭ代のギャラを使うことなく会社の知名度を上げる
作戦を取るかな。

さぁどうでる？！イナバ物置！動向に注目したい