小樽大正硝子館
小樽の堺町通りにある小樽大正硝子館。山梨県出身の金物商、名取 高三郎が1906(明治39)年に建てたものです。今は硝子館として、多くの方が訪れています。石造りの重厚な趣のある建物ですが、人を圧倒するのではなくむしろ人を包み込むような雰囲気を持っているように思えます。(本当に強い者だけが持つ優しさ・・・とでも言いましょうか)小樽は、こうやって古い建物を壊さずに現在も活用しているところが多いように感じました。例えば・・・同じものを売っているとして近代的なモダンな建物とこう言う長い時を重ねてきた重厚な建物では私は、古い建物のほうが入りやすいなぁ・・・などと思ったりします。このお店を含めて、堺町通りは小樽駅から小樽運河へ降りてくる坂道の途中にあります。小樽駅や小樽運河など、主要なスポットから近い位置にあるのも一因かも知れませんが、観光に来ているお客さんの流れを上手く作っているように感じました。手前の街灯や標識も、雰囲気を壊さないように考えて作られているところにも感心します。老朽化して危ない建物はいけません。でも、きちんと補修してキレイにしてあげればまだまだ使えるかと思ったりもします。あとは使い方しだいで、いくらでも活用できるんじゃないかなぁ・・・と思うわけです。今年は函館開港150周年です。ある意味、新しいスタートの年?です。これから先、北海道新幹線も開通しますが、新函館の駅は大野町のほう(北斗市ですか?)にできるようです。大野町の新駅で乗り換えて、そこから函館に来ることになります。となると、函館によほどの魅力がなければ、観光客の方は不便なところで乗り換えてまで函館に行こうとは思わないでしょう。本当の意味での「歴史(の魅力)ある街並み」になって欲しいと、心から願います。