コンセント通しスピーカー接続―パイオニア
~日経新聞 2007/03/06 35 面
電源コンセントを通じて情報をやり取りする電力線通信(PLC)技術を
使い、本体とスピーカーそれぞれをコンセントに接続して音楽が聞ける。
ミニコンポやパソコン、携帯音楽プレーヤーなどに対応。コンセントの
接続コード以外に配線が不要で、省スペース性にも優れる。同じ住居内
なら本体とスピーカーを別の部屋で接続して音楽を聞けるほか、2つの
部屋で違う音楽を鳴らすことも可能だ。
昨年、鳴り物入りで登場した電力線通信(PLC)ですが、残念ながらあまり話題になることもなく、関連商品の売れ行きも低調なようです。
PLCは、どの家庭にでもある100Vの電源コンセントを利用して、情報通信を行うしくみです。
一般的には、LANなどのネットワーク構築に使われるしくみです。
すでにPLCにてLAN接続するための製品がいくつか発売されています。
I-O DATA HD-PLC 高速電力線通信アダプター スターターパック
Panasonic PLCアダプター スタートパック BL-PA100KT
ただ、1セットで20,000円程度と、最近価格がかなり低下してきた無線LANセットよりも高めになります。
また、アマゾンのレビューを見ても、電気関係の環境にかなり影響されるようです。
電化製品の発するノイズによって、通信が安定しないケースがあるといえます。
現状まだこなれていない価格と電気配線環境の影響が、このPLCがあまり普及していない原因といえるのかもしれません。
今回、パイオニアが発売したのは、このPLC技術を使ったスピーカー接続システムです。
コンセントを通じて、アンプからの音声をスピーカーへ運びます。
発売したパイオニアはかなり力を入れているようで、専用サイトもすでにオープンしています。
http://pioneer.jp/musictap/
ただ、先述のような環境によるノイズの問題と、わざわざコンセントを使って別の部屋にスピーカーを置く必要性を考えますと、いまいち一般家庭での利用価値が見いだせません。
パイオニアは、スピーカーにセンサーを内蔵し、人が通ると音楽を流すような機能をつけていますので、7万円弱という価格帯からみてカフェなどの商用利用を対象としているのかもしれません。
カフェやレストランのトイレに設置するにはいいかもしれません。
《関連Webサイト》高速電力線通信推進協議会
http://www.plc-j.org/
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最終更新日
2007.03.07 12:55:11