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もうじきクリスマス・・・
クリスマスの時期に一番良く使われるのが、ポインセチア。 植物で、クリスマスの名前が付いているのは、クリスマスローズ。 クリスマスローズの花は、東洋的な神秘がある。 何ともいえない風情があり、和風の庭にもあう。 クリスマスローズの和名は、「待雪草」といわれ、 その可憐さが何ともいえない。 花言葉は、「私の心配を和らげて」だそうだ。 クリスマスローズの花は、萼片が花びらのように見える。 萼片が花びらなのは、ブーゲンビレア、あじさいなどがある。 クリスマスローズは、主として、ヨ-ロッパ、西アジアにあるが、 中国の四川省にもある。 最初に発見したのは、フランス人宣教師アルマン・ダヴィット神父。 彼は、パンダを最初に世界に紹介したことで有名である。 1869年頃のはなし。 彼は、「雪の中から白い花を咲かせる」植物を見つけた それが、中国自生のクリスマスローズ・・ (この話は、萩巣樹徳著 「幻の植物をおって」講談社に詳しい。 私は、この本が好きで、実にわくわくする。 このクリスマスローズは、Helleborus nigerという学名。 この言葉の語源は、ギリシャ語で「死に至らしめる」という意味を持っている。 クリスマスローズという名前とはかなりかけ離れた意味を持っていた。 それは、キンポウゲ科という植物の仲間であることが、 その意味を知らしめている。 キンポウゲ科で有名な植物は、トリカブト・・・ トリカブトは、猛毒があり、 アイヌの人たちは、クマやクジラを捕るのに矢毒として、使った。 狂言の「附子」でも有名である。 トリカブトは、保険金目当てで妻を殺したトリカブト事件が有名である。 3度目の妻で、かけられていた保険金が、2億円。 場所は、沖縄県石垣のリゾートホテルで起きた事件。 トリカブトの毒によって死に至るのは、 心臓発作ににていることから来ている。 トリカブトは、沖縄にはない。(キンポウゲ科の植物はあるが・・ そのことを企てた男は、そのことを実行するために、沖縄を選んだという。 しかし、運の悪いことに、その奥さんが担ぎ込まれたところが、 本土の研修でトリカブト毒について研究したことのある医者だった。 まさか、そんなことが・・・という事件の経緯があり・・ 世の中不思議なものだと思った。 クリスマスローズの茎や根には、「ヘレボリン;Hellebrin」という成分がある。 このヘレブリンは、中毒を起こし、 腹痛、下痢、嘔吐、けいれんなどが起こるという。 果ては、妊娠している女性を流産をさせるという。 ギリシャの医者のヒポクラテスもそれを利用したという。 主として、下剤、堕胎としての薬に使われていた。 便秘の民間薬としても使用されていた。 発狂の予防剤としても使われていたという。 綺麗な花には、毒がある・・・(いや、トゲだったかな・・ 私の仕事では、キンポウゲ科植物の培養は、 非常にむつかしい。 試験管内で、アルカロイドがでて、自ら死に至らしめてしまう。 近年は、デルフィニウムは、培養が可能なった。 ただ、このクリスマスローズは、何度も挑戦するが、 どうしても培養できない。 クリスマスが来るたびに、培養できないことを思い出してしまう。 参考文献;植松黎 「毒草の誘惑」講談社 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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