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2015年07月11日
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カテゴリ:漫画・アニメ

★ 『 オンナミチ 』 北沢バンビ (2012~14年)



電子書籍無料版およびレンタルにて、全5巻 読了。


NHK BSプレミアムにて、8月よりドラマ化予定。

※ プレミアムよるドラマ 『オンナミチ』 公式サイト


32歳の独身キャリアウーマンのもとに突如現れ付きまとう、20年後の自分 (死後の幽霊だが、他人にも見える設定)。 見る影もなく体型は崩れ、オバちゃんパーマに安物のヒョウ柄の服、何故か関西弁で、 「このままだとロクな人生を歩まず、惨めに頓死する」 とヒロインに忠告する。

ヒロインは、オバちゃん (52歳の自分) の忠告を聞きつつ、未来を変えようとするが、当のオバちゃんも、どうすれば改善されるのか明確な答えを持っているわけではない。 ただ、オバちゃんのファッションや髪型がマシに変化するのを頼りに試行錯誤するしかない …というのがポイント。


「あの時こうしていれば」 …という、人生のやり直しパターンを見せる手法は ドラマ等で観たことはあるが、ギャグみたいに劣化した未来の自分と、あれこれ漫才調のやり取りするアイデアは、なかなか斬新で面白い。


ヒロインは、男運は悪いものの 年相応に仕事ができる設定だし、仕事の様子も、雰囲気でゴマカすことなく音楽業界の裏側含めて具体的に描かれており、また、会社勤めの経験のある人なら、 「いるいる、こーいう (迷惑な) ヤツ」 …と頷ける同僚エピソードも充実してて、「幽霊のおばちゃん」 以外は、かなりリアリティがあるので、ヒロインに対する読者の好感度も高いようだ( 『脳内ポイズンベリー』 のヒロインとは違って…)。


敢えて難点を言うなら、作画が、悪いとは言わないが特別 良いとも言えない (この内容には合ってるが、日常コメディ以外、ツブシがきかなそうな 粗い画風)ところくらいで、総合的には、 「独身アラサー女」 には、かなり楽しく読めそうな作品だと思う。


…正直、この作品そのものに関して、それ以上の感想はない。 まあ、暇つぶしとしては十分面白いが、繰り返し読みたいと思う程には感情移入もできなかった。


確かに、 『きょうは会社休みます。』『脳内ポイズンベリー』 に比べれば、ヒロインは魅力的だろうし、ストーリーが 「恋愛ばかりじゃない」 ところも読み応えはある。

だが、なんだか、独身のアラサーって、 「自分のことしか考えてない」 ところは、どのヒロインも五十歩百歩のような気がするのは私だけ? 勿論、男も同様だが…。


20年後の自分が現れても、ヒロインは 「自分の未来」の心配ばかりだ。 コメディ漫画のヒロインに対して 「日本の社会や世界情勢がどうなってるか心配しろ」 とまでは言わないが、悩む内容も、30歳にもなって、結局は 「仕事か男か」 レベル。

フィクションとは言え、読者の共感を得られているということは、ある程度、その時代の人間像や価値観を反映しているのは確かだろうし、実際の30代もこんなもんなんだろう。


この作品に対して、このまとめ方は飛躍し過ぎかもしれないが、仕事で自立できる女性が増えたこと自体は良いことだが、反面、晩婚化や少子化の代償として、大人が全体的に自己中心化・幼稚化しているのも厳然たる事実だよな、と思ったのでしたとさ (自分も含めて、…だけど)。




<関連日記>
2014.4.8. 「純情」 を維持することの希少さ ・・・ 藤村真理 『 きょうは会社休みます。 』

2015.7.7. 苦い記憶や加齢の不安で退行する 30女の精神世界 ・・・ 水城せとな 『 脳内ポイズンベリー 』












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最終更新日  2016年10月10日 23時03分33秒
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