自分探しの心の旅

　旧約聖書には、預言者サムエルに「自分たちにも王が欲しい」とねだる、ユダヤ

　の民が描かれています。結果、ユダヤ最初の王、サウルが誕生します。



　ユダヤの民に限らず、個人差はありますが人間の内面には、支配願望だけでな

　く被支配願望があるようです。



　それどころか、旧約聖書中のユダヤの民のように、一般的にはむしろ被支配願

　望の方が強い傾向にあるらしいのです。



　世の中が実績重視の評価制度に変わる中、高い実務能力を買われてプロジェ

　クトリーダーになったような人が、一転人間関係に悩み転職を考えるようになる。



　そんなことが起こっています。



　「コミュニケーション力の問題だ」と言ってしまえばそれまでですが、終身雇用、

　年功序列の制度が崩れ、妬み陰口の洗礼や孤独を乗り越えるのは、並の人間

　力では難しいかもしれません。



　ある企業においては、心の病の増加が７０％を越えているそうです。



　さらに、米国コーネル大学ＫａｍｐＤｕｓｈ氏の研究によると、「既婚者の方が独身

　者より幸福感が高い」らしい。



　恋人や配偶者を求めるのは普通の欲求ですから、当たり前と言えば当たり前の

　ような気がしますが、理由を聞くと少し驚きます。



　「結婚生活が幸せかどうかに関係なく、拘束が強い状況にいる人ほど、幸福感が

　大きい」というんですね。



　ようするにＳよりＭの方が多いってことでしょうか？（笑）



　考えてみると、誰かをコントロールするよりも、誰かにコントロールされる方が楽

　です。



　何を食べたいか聞かれるより、美味しいところへ連れて行って欲しいし、連れて

　行ってくれるような人が、リーダーのイメージに合っています。



　更に言えば、自分自身をコントロールできないために、何かにコントロールして

　欲しいという願望があるような気がします。



　それは人かもしれないし、環境や立場なのかもしれません。



　なりたい自分のために、こういったものを利用するのは”有り”だと思います。



　ようするにセルフプロデュースですね。



参考；フジサンケイビジネスアイ２００６．８．１７　コラム『「未婚」「一

　　　人で仕事」は不幸？』




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