浮　世

国連事務総長と英首相、中東への部隊派遣で一致

ロシア・サンクトペテルブルク──アナン国連事務総長とブレア英首相は１７日、主要国首脳会議（サミット）が開催されているロシア・サンクトペテルブルクで会談し、イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦が激化している中東に国際部隊を派遣し、事態解決を急ぐことで一致した。


アナン国連事務総長（左）とブレア英首相
　　　　　　　

ブレア首相は記者団に対し、「われわれが停戦を図る唯一の方法は、国際部隊を派遣し、（ヒズボラの）対イスラエル攻撃とイスラエルの対ヒズボラ攻撃を中止させることだ」と述べた。

アナン事務総長は、国連安全保障理事会でこの問題を協議する必要性を指摘する一方、部隊派遣は停戦に向けた包括的行動計画の一部に過ぎないことを強調した。

一方、ブッシュ米大統領は昼食前、ブレア英首相との会話で、中東情勢への不満をあらわにした。ブッシュ米大統領はいわゆる四文字言葉を交えて、ヒズボラの行為を非難。この発言はサミットの模様を伝える有線テレビのマイクが偶然捉えていたが、ブッシュ米大統領は気づいていなかった。

　　　　

イスラエル軍がレバノンの港など攻撃　ヒズボラは強硬姿勢

レバノン・ベイルート──イスラエル軍とイスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦が続くレバノンでは１７日、首都ベイルート南方の港がイスラエル軍の攻撃を受け、少なくとも２人が死亡した。現場の映像には、船舶のコンテナの間から大量の黒煙が立ち上る様子や、黒焦げになったトラック、炎の中でうつぶせになった遺体が映っている。レバノン治安部隊はこれまでの交戦で１４２人が死亡、３８２人が負傷したことを明らかにした。



ベイルート北方８０キロ近くのアブデでは、イスラエル軍のミサイル３発が兵舎に着弾し、兵士６人が死亡、２８人が負傷。ベカーバレーも攻撃対象となり、７人が死亡、４３人が負傷したほか、少女１人が行方不明になった。

また、ベイルート南部郊外では爆発が相次ぎ、住民が市内中心部の学校に避難した。

一方、１６日にヒズボラのロケット弾が駅に着弾し、８人が死亡したイスラエル北部ハイファでは、１７日の夜明け直後に警報のサイレンが鳴り響いた。しかしロケット弾は海岸付近に落下したため、被害はなかった。ただ、同国北部には他のロケット弾が複数着弾し、４人が負傷した。

ヒズボラの指導者ナスララ師は、レバノン国民のために対イスラエル攻撃を実施していると説明し、支持を求めた。同師はまた、イスラエル軍がヒズボラのロケット弾発射拠点だとして攻撃している標的は民家だと主張するとともに、ヒズボラのロケット弾攻撃がイスラエル軍のみを標的にしていると述べた。

たしかに、もう誰かが終息させないと・・・


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