イニシエーション・ラブ。。。
先日、先輩とも話したのですが、 小説を読む側からすると大きく3つに分類できる。 1つ、構成を楽しむもの。 2つ、雰囲気を楽しむもの。 3つ、内容を楽しむもの。3つ目に限っては、 頭で話の設定を映像化してからスタートさせてる 人が多いんじゃないかと思う。 つまり、そこが、ミステリー作家がつけ込むところ。 想像の世界だからこそ出来る技をフル活用。 そこが醍醐味なんですが・・・・。 そして、乾さんのイニシエーション・ラブ。 最後の2行ですべてがひっくり返ると書いてあったので 「殺戮にいたる病」同様、テクストトリックだと思い 頑張って、綻びを探して、ある程度予測をたてたけど、 やっぱり騙されました。 話は若干どろどろした、至って普通の恋愛小説。 トリック自体は我孫子さんや乙一と違って読み終わって ゾッとする感じはあまり無くて、どっちかって言うと この作品は、物語が繊細で、きちんと、細部まで計算されて 作られてるなっていう感心が大きかった。 このトリックが使われている作品は、基本2回目の方が 断然面白い!作者の視点から読めて、 どこで、どういうヒントを何のために散りばめているのかが すぐにわかる。この感じがたまらないです。 もうすぐ、サークルの原稿締め切りで ちょっと、こんな感じで現実逃避。 なんとかなるのかな・・・。