タイガーマスクに想う・・
私が小学校の6年生の時もう随分昔になりますが今でもはっきり覚えてる光景があります私の通う小学校の直ぐ横には天使園と言う名前の児童擁護施設がありましたクラスメートの中にも其処から通学する児童が2人居ましたクラスでその頃流行っていた将棋でよく私も相手をして勝ったり負けたりしてた一人はあだ名が【キンザン】金山君の読み間違えなんですが彼は皆からずっとキンザン キンザンと呼ばれていましたもう一人は【チバちゃん】コッチはそのまんまですね(笑)チバちゃんは将棋は指さなかったのですがガキ大将の私を妙に慕ってくれて小学校卒業を控えた1年間くらいを子供同士の淡くて純粋な仲間関係だったように記憶しています卒業寸前の1週間前くらいに私はチバチャンとキンザンに彼らの暮らす児童擁護施設にはじめて招待されました施設は外部からの勝手な出入りはダメだったように覚えています彼らと一緒に入り口を潜ると中に入れるのですが初めて入った施設は子供の眼に新鮮で驚きでした大部屋に2段ベットが何個か並び部屋の片隅は小上がりのように一段高くなっていて畳が敷いてありました大部屋で年齢の違う子供達が6人くらいで共同で生活するのです小学校でやる宿泊研修(みんなで学校とかに1泊する)みたいで楽しそうだなーと当時私は思っていましたしかし家庭の子供は自分の部屋を個々に与えられる環境が珍しくないご時勢でしたし “親に部屋を与えられている他の子が羨ましい”と子供ですから素直な所を話してくれたのを覚えていますキンザンと小上がりで将棋を打って日が暮れてきて外部のものが退出しなくてはいけない時間が迫ってきた時にチバチャンが彼ら2人は中学校をみんなと同じ学校に行けないことを話してくれました地区の小学校と中学校は田舎でしたし1校づつ近くに建っています当然のように地域の子供は繰り上がるので学級数も少ないですからクラス替えがあってもまた同じクラスになる可能性が高いのですが彼らはその同じ中学校には行けなかったのですそこの児童擁護施設は6年生までの施設で中学生からは都会の大きな施設に移らねばならないので繰り上がることが出来なかったのでした一緒に同じ学校には行けないんだね・・・当たり前の事が当たり前ではない そんな事実は子供には正直受け止め切れなくて励ましたりあまり役に立つことは出来なかった覚えがあります子供の頃 なにも役に立たなかった記憶を昇華させて私が現在ボランティア活動に全力を挙げているといい話なのですが平凡な私はそのような非凡な行動はまったく成す事が出来ないまま歳だけとってしまいました想うのは簡単ですが行動に移すのは難しいものですタイガーマスクの伊達直人を名乗る人物達の行為は派手に目立つのでネットなどでは自己満足に過ぎないとか本当に子供達のことを考えているか疑問などといった書き込みもみられますしかし何も行動しないよりは一見恥ずかしくてもタイガーマスクを名乗れる方に立つ方が素敵です一時のブームでこれは終わるでしょうがこれを契機に児童養護施設の事を継続的に想ってくれる大人が増えればタイガーマスクは大活躍した事になるでしょう-^^b2008年時点の統計で児童擁護施設は全国で569施設 入所者33,944人入所対象は基本的に1~18歳で平均年齢は10.4歳 平均入所年数は4.6年以前は両親の居ない児童が多かったが現在では虐待のため親元から離れて生活せざるを得なくなったケースが年々増加中(53.4%が該当:2008年)