HOT HOUSE RECORDSから1985年にリリースされたレコードで、10年以上前に岡山のLPコーナーで買った。大好きなチャールス・マクファーソンとダスコ・ゴイコヴィッチがメンバーに入っていたからに他ならないのであるが、ベースのLARRY GRENADIERの最も初期の録音(ひょっとして初吹き込み?)プレイが収められているレコードでもある。
1曲目は「BLUES FOR RED」レッド・ガーランドに捧げられた曲だと思う。
LARRY VUCKOVICHのピアノタッチにガーランドの影響が強く窺えるので、間違いないだろう。実際、歯切れがよく軽快なタッチとブロックコードの多用がガーランドを連想せずにいられない。まずは腕試しといった感じの後は、マクファーソンの「FEEBOP」に続く。
ゴイコビッチとマクファーソンの二菅で演奏されて、快活でありながら両者ともベテランらしい余裕を感じさせるプレイでソツのなさを見せつける。
ゴイコビッチはこの頃の方が現在のプレイよりハードな印象で、反対にマクファーソンは音色が現在の方がより肉厚なトーンになった様に感じる。録音のせいかもしれないけど・・・。
3曲目はスローテンポで「INVITATION」をピアノトリオでプレイ。
アル・ヘイグの同曲が名演で有名だけれども、ブコヴィッチの演奏もなかなか捨てた物じゃないです。でも、ここは、マクファーソンのアルトをフィーチャーして聴きたかったのが本音のところです。
4曲目はVUCKOVICHのオリジナル作で、中近東の旋律っぽいテーマが二菅で奏された後、ピアノ、アルト、トランペットとソロが続く。モードでアドリブを取っているマクファーソンやゴイコビッチは最近のプレイではあまり聴けないとおもうので、少し珍しいといえるか?
5曲目はバラードメドレーでマクファーソンが「EMBRACEABLE YOU」ブコビッチが「LUSH LIFE」ゴイコビッチが「YOU DON`T WHAT LOVE IS」を演奏していて、この辺が最も各人の持ち味が発揮された演奏だと感じる。
ラストの「星影のステラ」では、ラリー・グラナディアがテーマを取るが、ここもマクファーソンにテーマを演奏してほしかったところ。アドリブはしっかりとっています。
触れなかったがEDDIE MARSHALLも歯切れのよいシンバルワークでセッション全体をしっかりサポートしていると付け加えておく。
録音は1983年8月26,27日1984年12月27日
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「今月の収穫ブツ」のコーナー5月現在までアップ完了致しました。