もし、GMが破産したら。。。

アメリカの自動車会社ゼネラル・モーターズが業績低迷で、ウォールストリートでは「GMは破産するかもしれない」と言われているようだ。

GMのワゴナー会長は、９工場の閉鎖・3万人の人員削減なる再建策を明らかにした。さらに、11月16日には32万人のGM従業員に対し社報で「破産は不必要である」とメッセージを送った。

厳しいキャッシュフローでのGM経営陣はそうとう苦労されていると思われるが、このまま販売不振が続くと破産する可能性は十分ある（クライスラーのように政府救済がなければの話だが）

そんな中、ビジネスウィークの「もしGMが破産したら」という記事はとても興味深かった。

• 消費者
  もし破産すれば、車のメーカー保証の信用が低くなり、販売に大きな影響を与える可能性があるかもしれない。破産した航空会社のチケットはその日限りのサービスだから販売にあまり影響を与えないけど、車は長期的なサービスを必要とするため消費者の購買判断に影響を与えるかもしれない。。。


• サプライヤー
  車のパーツを納入するサプライヤー業者は、支払いに影響を与えるだろう。すでに、ほとんどのサプライヤーにたいし支払い期日を2ヶ月に延ばしたらしい。販売をGMに頼っている業者はかなり痛手となるにちがいない。


• 企業年金・従業員
  GMの企業年金は、会計上900億ドルなければならない。しかし、現在GMは310億ドルがまだ未払いの計算になっているらしい（GMの長期負債と同額）。たとえ、破産したとしても政府がバックアップすることになっているが、定年を迎えるGM職員に年金の支払いに影響がでる可能性がある。

GMはディスカウントによる価格政策で販売促進を行っている。しかし、一台あたりの平均売上は21,000ドルで、ライバルのトヨタよりも3,500ドルも低い。

今後もトヨタとの競争は厳しくなると思われるが、GMは予定どおり再建されるのか、それも破産か？