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カテゴリ:うつ病
人間はなかなか不思議な生き物で、外からもたらされる危険にはとても敏感。
火で闇夜を追い払ってから、牙なき体に武器をもち、不毛の大地を食糧庫に変え、荒れ狂う海に漕ぎだし、疫病を克服し、どんどん危険を追いだしてきた。 恐怖が解き放たれる話が「パンドラの匣」なら、その逆。 ・・・の、はずだったんだけど、意外なことに人間は【内側】からの危険にさらされるようになってしまった。 パンドラの匣に残ったのが希望なら、これまた逆。 そのあたりが今回の話のキーポイントです。 ----- どんなに健康な生活を送っていても「癌」になる可能性はあります。 癌ってなんじゃろな?と紐解いていくと、自ら生み出した「癌細胞」が原因。 普通の細胞には「寿命」があって、細胞分裂で新しくうまれてから、ちょっとずつ劣化して、終わりを迎えます。 ところがどっこい「癌細胞」にはそれがない。 勝手に生まれて、どんどん栄養を取りこんで、これまた勝手にふえようとする。 人間の免疫機能は「外からの脅威」に対抗するようにできているので、自分を攻撃することができません。 癌が「自然治癒」しないのは、そんな理由。 けれど、人間は賢いので 「癌細胞だけに吸着する物質を体に入れて、免疫細胞にそれを異物と誤認させて間接的に排除してもらえばいいんじゃない?(癌細胞へのフラグづけ)」 「癌細胞が不死ならエネルギーを多く必要とするだろうから、糖類にそっくりな陽電子放出物質を代謝させて、反応が多い場所を見つければわかるんじゃない?(PET診断)」 「弱い放射線をいろんな角度から患部に照射して、交わる一点にだけ大ダメージがいくようにすればいいんじゃない?(放射線治療)」 ・・・といった具合に、内側からの危険(癌細胞)に対抗する方法を見出してきました。 ----- 前置きが長くなりましたが「内部から生まれる危険」、の、もうひとつ。 もうおわかりかと思いますが、それが精神的な病です。 ただし・・・さきほど書いていた「癌」と大きく違うのは 「精神的な病そのものが命を奪い去るわけではない」ということ。 本で読んだのか、医者に言われたのか忘れましたが、そうなんです。 過剰な昂揚で身に危険をよびこんでも、極度の活動停滞で飢餓状態になっても、結果的に命を終わらせるのはその危険や栄養不足であって、脳内物質そのもののせいではない。 精神状態がある閾値(ライン)を超えたり、下回った瞬間に心臓が停止する・・・ということであれば「精神的な病そのものが危険」ということになります。が、そういうわけではありません。 そこで 『じゃあ何が危険なのさ?』 そう聞かれて、自分なりの答えをもつようになりました。 「どんな病気に冒されていても、生きていたいと願う心さえあればきっと耐えられる。 この病気が耐えがたいのは、『心』が生きていたいと願わなくなること。 体をどんなにむしばまれても、心があればきっと生きていられる。 けれど心がむしばまれたら・・・それはどんな生き方になるよりつらい。」 ----- 暗い話になってしまいましたが・・・誰も言わないなら僕が言うし、書くからね。 以上! またちょこちょこ書く予定ですが、今日はこのへんで。 でわでわ。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年05月16日 00時09分19秒
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