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山手線の高輪ゲートウエイ新駅は、東京オリンピック開催に間に合うよう令和2年(2020)慌てて開業しました。当時は山手線では西日暮里駅が誕生(1971)して以来、半世紀ぶりに新駅増設ということで大変話題になりました。
三階建ての駅舎は、建築家隈研吾の設計になると言われますが、外観は軽やかな風貌の造りで、プラットホームは明る折紙式の和風の屋根をもち、国鉄時代の駅舎の多くが無骨で無表情で画一的な駅舎に比べると、垢抜けのしたものになっています。 (写真1,2) 高輪ゲートウエイ駅の現在の改札口は、駅舎の二階の泉岳寺側に一カ所あるだけですが、改札から駅構内に入ると、そこは駅舎二階の広場です。この広場からからは駅の左右の景色を見通すことが出来る展望台のような造りです。 (写真3、4) 二階の広場の中程にピアノが一台置いてあって誰でも自由に弾ける遊びの場になっています。三階にはコーヒーショップが一軒あるだけですが、将来は色々の店舗が入るとのこと、三階建ての駅舎は、待ち合わせの場所にもなりそうです。 (写真5、6) しかしながら、山手線の日暮里、田端の両駅の間に西日暮里駅が新設されたのは、山手線と東京メトロ千代田線との接続を図るための乗換駅が必要であったからですが、高輪ゲートウエイ駅は他の線路との接続は無く、それに品川、田町の両駅が特に離れているわけでもありません。新駅増設は、隣接する約20ヘクタールある旧田町車両センターの再開発のためなのです。 JR東日本鉄道が自己所有地の開発事業を成功させるため、公共交通の山手線の全体の輸送効率を低下させる虞のある新駅を増設するのは、私は鉄道事業の本務を忘れた行為かと思いましたが、当時の世論では、そういう批判は聞きませんでした。 しかし駅名の決定に際しましては、公募しながら上位三位までの「高輪」「芝浦」「泉岳寺」を採用せず、130位の「高輪ゲートウエイ」に決めたことについて、世間からは反対意見が噴出し、特にカタカナ名への反撥が多かったのですが、JR東日本鉄道は変えるつもりはない、駅名を浸透させる努力をすると返答したそうです。 その理由として、この場所が古来より江戸の玄関口であった「高輪大木戸」があったところなので、ゲートウエイの駅名は相応しいなどと強弁していますが、2年後(2024)に完成する「高輪ゲートウェイシティ」のゲートウエイにするつもりなのです。 (写真7) 高輪ゲートウエイ駅のすぐ隣に品川駅がありますが、この品川駅の海側は嘗て貨物ターミナルや新幹線車両基地があったところで、10年余り前にJR東日本鉄道が再開発して、今では品川グランドコモンズのように立派な高層ビル群が建ち並んでいます。品川駅はJR東海鉄道の始発駅でもあり、品川駅南側の再開発は成功例に挙げられていますから、近傍の旧田町車両センターの再開発でも、JR東日本鉄道は二匹目の泥鰌を狙い、高輪ゲートウエイ新駅を開設したのでしょう。 (写真8) (以上) 人気ブログランキングに参加しています。応援をよろしくお願い致します。 人気ブログランキングへ 写真1 高輪ゲートウエイ駅 駅舎全景 写真2 プラットホームの屋根 写真3 駅舎二階からの展望 写真4 駅舎二階からの展望 写真5駅舎二階にあるピアノ演奏場 写真6 駅舎三階のコーヒーショップ 写真7 高輪ゲートウエイシティの工事現場 写真8 品川グランドコモンズのビル群 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.11.15 13:54:08
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