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buiscuitさんのブログで、とても素敵な記事を見つけました。
それが、今日ご紹介するアリーおばさんのお話です。 文才のあるbuiscuitさんのご説明を、先に読まれた方が、良いかも知れません。
アリーおばさんは、1885年生まれ。 アメリカ・アパラチア山地の山奥- 決して肥沃ではない土地で、 水道もガスも、車もテレビも電話もない木の家に住み、 畑を耕し、鶏と豚を育て、自給自足の生活をして暮らしてました。 38才で、幼なじみのユリシーズと結婚。 子どもはなく、81才で夫と死別してからは、一人暮らし。 九十二歳で生涯を終えます。
アリーおばさんの母親は、脳に傷を負って生まれて 殆ど動けない身体で結婚し、彼女を生みました。 そのため、家の日々の仕事は、幼くしてすでに、全てアリーおばさんの仕事でした。 毎日必ず激しい痙攣が、母親の身体を襲い、その時はすぐさま 熱湯でしぼった布で母親の体を温めないといけない。 アリーおばさんの掌は、いつも熱湯で火ぶくれしたままでした。 48才で亡くなるまで、一日も具合の良い日がなく 一日も薬なしでは過ごせなかった母親とともに、30年のあいだを生きたことを それよりほかの生活を、私は知らなかったけれども 何一つ私無しではできなかった母は、私の中に 何もまさる善きつよさを そだててくれた かけがえのない人で 最良の友人でした。 誰だって、報いられて生きているのですよ。 と、アリーおばさんは仰ってました。
アリーおばさんのお父さんは、おそろしく寡黙な働き者。 働いて働いて、かなりの畑地を手に入れて、独力で暮らしを立てた人。 誰とでも結婚できたかもしれないのに、何一つできない動けない アリーおばさんの母親と一緒になることを択び、そして馬にひかせて ひみもす畑地を 一人で耕しつづけて、一生を終えました。
今の自分の立場を考えると、アリーおばさんのお母さんと重なります。 私の母も、今でこそ私より、ずっと体力があるけれど 子どもの頃は、母も病をわずらったりしたので、 お友達のところみたいに、強いお母さんがいいなぁ。。。などと、 自分勝手なことを思っていました。
でも私が、お母さんになる時は、きっと母どころではなく もっと体が弱いお母さんになる可能性もある- 体力が戻ってくれれば、また違ってくるだろうけれど、 そう思うと、アリーおばさんのお母さんの勇気と強さに、深く感動しました。
アリーおばさんのお父さんの様な人も、稀有だろうけれど 地球上には、いらっしゃるんだな。。。 アリーおばさんの心が、真っ直ぐに育ったのは、このお父さんとお母さんからのギフトが 大きいんだろうな。。。
そして、私の中の何もまさる善きつよさを育ててくれているのは、私の病だなと (もうわるいところはないけれど)思うところの多いお話でした。
邦訳は、出ているのでしょうか? ちょっとすぐには、見つけられませんでしたが、 原書は、ありました。(楽天では、売り切れでした)
今、一番読んでみたい本です
追記:このお話の一部が紹介されていたのは、「本という不思議」長田弘著 みすず書房です。 楽天では、売り切れでした。
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