先週の金曜から3泊4日で福島県いわき市へ行って来た。目的は2つ。仮事務所の契約と事務所から荷物を運び出して仮事務所への引っ越しをすること。事務所からの荷物の運びだし!? もちろん現在も事務所は立ち入り禁止区域である。しかし今回僕は事務所が公益的事業所であることを理由として、警戒区域への一時立ち入りの許可を町へ申請していたのである。http://www.town.namie.fukushima.jp/?p=1782
そして4日付けで7日の立ち入りを認める許可が下りたのだ。これで堂々と立ち入りができるわけである。もちろん申請書のほか、立ち入る者の同意書や作業計画書、経路図等を求められ政府の判断を仰いでの許可になるため、誰でも認められるものではないだろう。おそらく富岡町では役場や法務局、裁判所を除いては僕の事務所が初めてくらいだったと思う。そして今回は街から線量計を借りてそれを携帯しての立ち入りとなった。許可が出てからトラックを調達した。そして今回は昔から家族ぐるみで付き合いのある同じ町内のSおじさんに協力してもらえることになった。「先生にはお世話になっているし、お父さん、お母さんにもお世話になってるから一緒に運ぶの手伝ってあげるよ!」と快く引き受けてくれた。ありがたい。実はこの人は20キロ圏内立ち入りに関しては超エキスパートなのだ(笑) なんとつい先月まで毎日のように家畜に餌をやるために富岡に帰っていたという。裏道という裏道を熟知しており、検問の警官も舌を巻くくらいなのだ。「警察官は九州とかから来てるから、どこから入ったんですか!?と驚いてたよ。」と笑いながら武勇伝を僕らに語ってくれていた。また震災以来現在も通行止めの富岡広野間の高速道路を、立ち入り禁止の柵を避けて通ってみたという。「全く誰もいなかったな~」とこれも笑いながら話してくれた。当たり前だ・・・ こんな命知らずのおじさんと前回も同行してくれた職員と僕と三人で許可書を手に正面から20キロ圏内へ侵入したのである。
線量計