fragment 11 Sweetheart of Destiny
fragment 11 Sweetheart of Destinyあたしの切り開かれた心の内臓にまだ血液が通っていたなんて本来なら青く甘酸っぱい香りで醸される筈だったあたしの青春をあの残酷な出来事がどす黒い褐色に焼け爛れた液体へと変質させた心はえぐり取られる為に存在している訳ではないのにあなたの言葉が尖刃刀を持つ鮮やかな手捌きであたしの心を魂から剥離させてしまうだがそのしたたり流れる赤い月は必ずしもこれから訪れる不幸を予言しているとは限らない断末そう断末その時をあたしが迎えるとしても今のあたしはあたしに残された退路を歩む次なる君は運命の君ではないとの保証書まで付いているけれどあなたと暮らす道を選ぶよりも追い詰められないだけ幸せだわあたしそうあなたは過去世からの運命の君だと感じ続けてきたけれどあたし達がこの世でひとつに成るだけの時は未だ満ちていないだからめくるめく偽りの光に向かって進むことに決めたわあたしだけどあなたは必ずあたしを追ってアドソン鑷子であたしの心の表層を剥がしにかかる刹那そう刹那この限りが有る時間の中であなたはあたしに何を求めると言うの仮に果てしない慟哭がお互いの胸の内に起こったとしてもそれは本当の愛なのかは誰にも分からない筈なのにたぶん時が本当に満ちれば必ずひとつに成れるのよあたし達だからその時まで待ちましょうそしてあたしの心の奥に差し込んだにカテーテルでよこしまな情念を注入するのは止めましょうだけどどうしても気が済まないと言うのならあたしの心の静脈までなら留置針を残しても許すわだけど動脈だけは駄目よ分かるでしょう時が満ちていない稚拙で過剰な愛はお互いをただ傷つけるだけだと堕天そう堕天あたしはこれから暫く堕天の女神と成って運命の君ではない君を愛する素振りをするその事だけは信じてあなただってかつて雲隠れをしていたんだからあたしはその時が時が満ちるまであなたから姿を隠して生きていくからそうあたしはたった今、その時まで堕落した女神に成る固めたのきっとあたしは女神ではなく妖女と呼ばれと思うけどそれでも全く構わないわあなたを愛しているからそれなのにあなたはあたしの切り開かれた心の内臓をこの決意を嫌ってきっとあたし心を縫合しようとするに決まっているあたしの心は手術の練習用シリコンパッドではないのよあなたそれは来るべき時にあなたの存在意義の全てを賭けてあたしの心に縫合手術を行わなければならない運命だからその時を待ってねだけどその時若しあなたが失敗したら永遠のさよならに成るわねあたし達天はあなたが思ってるよりもずっと残酷なのそれでもあたしは信じてるきっとあなたは上手くやれるとだってあなたはあたしの真なるスィートハートオブディステイなのだから アーカイブス(現代詩集 オーパーツ)にほんブログ村 ←ここをポチっと押して戴けると、この作者は大変喜びます。 ←PVランキング用のバナーです。ここもプリっと押して戴けると、この作者はプウと鳴いて喜びます。ファンタジー・SF小説ランキング →ここまでグニュ~と押して戴けると、この作者はギャオイ~ンと叫んで喜びます。