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カテゴリ:prog rock
彼らの4枚目のアルバム『Octopus』の7曲目。
3分33秒の小品です。 ↑この、グロテスクとも言えるカバージャケットからは 想像もつかない、優しくて美しい歌が ピアノのごく短いイントロに続いて流れます。 去って行った恋人を想う、泣ける曲ですが 感動が頂点を迎え、涙の一粒もこぼれようかという時 やっぱり出ます不協和音。 現実の不条理を感じる瞬間(?) まさにプログレ。 ここが気に入らない人は多いはず それは当然です この作品の場合 他を際だたせるために 異様なメロディが使われているんだ。 などと納得できれば あなたもGentle Giantワールドの住民になれます。 なりたくない という意見、多そう 歌詞にも特徴があります。 題名からして古い。 「優しさを持ってぼくを想ってくれ」と言われても なんかまどろっこしい。 "Good by"ではなく"Fare thee well"を使ってますし 「さらば、汝よ」ですか。 詩人バイロンの一節が使われていまして 気分はナポレオン時代。 Byronは1788年に生まれ、1824年に死んだイギリスの貴族。 当時としては、さほど読みづらくはない詩を書いていましたが 今から見るとかなり古い。 Love Me Tenderより古い あたりまえ これはボーカルを取っているケリーの趣味だったのでしょうか 彼の端正な顔立ちも貴族を連想させますが。 ハンサムなキリストだな DVDを見てぼくは思いました バイロンは19世紀初頭 片足が不自由だが、まれに見る美貌で 多くの女性と恋に落ち イギリス政府に反逆し イタリアに住み着き、二度と故郷には帰らず ギリシア独立戦争で命を落とした。 戦いでの功績はなかったようです そして彼の作品はヨーロッパ中で多くの読者を得た 作品だけではなく、そのスキャンダラスな生き様も 非常に注目されていた。 このアルバムではありませんが 巨人伝説、吟遊詩人、昔の村祭りなど ジェントル・ジャイアントはトラッドにも造詣が深いのですが ロマン派と呼ばれる詩人達も好きだったのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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