Katz MG, Schachner A, Ezri T, Kravtsov V, Freidman V, Hauptman E, Sasson L. Nonocclusive mesenteric ischemia after off-pump coronary artery bypass surgery: a word of caution. Am Surg. 2006; 72: 228-231. [PubMed] 要約
Off-pumpの冠動脈バイパス手術を行った患者で致死的NOMIを合併した5例を報告する.65歳以上の489例のoff-pump CABGの患者(74.9±3.2才)をレビューした.NOMIの診断はCT-angio,上腸間膜動脈の選択的血管造影,術中所見で行った.3例は開腹術と腸管切除を行った.残り2例は腸管切除に至らなかった.前駆因子として術前の2名と術前後の2名で急性心筋梗塞と心原性ショックに対するエピネフリン投与とIABPが行われた.すべての患者は65歳以上で急性前壁梗塞があり,血行動態の不安定または梗塞後の不安定狭心症があった.NOMIは診断が困難であり,clear-cutな効果的治療がないこと,低拍出症候群のために予後不良となることが多い.Off-pump CABGは病態を増悪させる可能性がある.