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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
先日おうかがいした純米燗酒の鯉川さんに続き、個性的なお酒~古酒~がある朝日川酒造さんにいってまいりました。
この週は個性的な蔵特集になっています。 いつもお世話になっている宮城Iさんと一緒に訪問。 Iさんは十数年ぶりとおっしゃっていました。 古酒や熟成酒って正直苦手な分野です。でもあえていってみよう!と思ったのは友達Tくんに紹介され蔵人Iくんと会ったから。 Iくんから浅黄社長さんに話してもらい、今回実現したのです。 本当にありがとうございます。 さて朝日川酒造さんはとても趣のある蔵です。 黒の木塀に囲まれ、まさに酒蔵といった感じ。 社長さんに座敷に通されて、古酒の世界の話をおうかがいしました。 古くは大正7年のお酒があるという浅黄社長。目的をもって熟成酒にするために昭和62年に長期熟成酒研究会にはいったそうです。 ワインやビールの熟成と同じく、日本酒もソトロンという物質ができ、熟成すればするほど似てくるそうです。 時間が作り出す新しい味わいの古酒はロマンがあり楽しみがあるとおっしゃる社長。 酸が多く甘みが多い酒が熟成に向くそうです。 蔵をひととおりご案内いただけるかと思ったら、年代もののお酒の蔵を見せていただきました。 1980年代~平成初期のお酒が常温保管されています。 今は冬で寒いですが、夏は30度ほどになる貯蔵蔵。 常温のほうが熟成が早く、早く製品にできるとのこと。 よく見ると沈殿物があります。そうこれが熟成の証拠オリです。 これはちょっとびっくり。もわもわしてます。(手振れ気味) 3種類をきき酒しました。全て原酒。20%近くあるので製品になるものよりはるかに濃厚です。 1997年85%速醸 1986年60%本醸造 1998年江戸仕込90% 全て美山錦です。江戸仕込は江戸時代の仕込方法で仕込んだとのこと。 麹の歩合が多いそうです。 やりかたはよく聞くことができませんでした。 江戸仕込は醤油のような香ばしい香りがほのかにして、甘~い蜜のような味。 すばらしい!。コレがお酒とは。 日本酒とは全く別世界です。 紹興酒のようで、甘くてまったりしていて、不思議な感覚です。 驚きです。 生原酒を買ってきて、自家火入れをして自家熟成させるといいなんてもおっしゃっていました。 その場合は酸度が高く、日本酒度がマイナスのほうがいいようです。 日本酒はひね(老ね)といえばあまりよくない意味で使われますが、熟成酒の世界ではひねはまだ若いということのようです。 確かにそうですよね。でも生のひねた香りは熟成させても取れないらしいです。 日本酒のコアな世界に足を踏み入れた気がします。 お酒好きの20%は「はまる人」が必ずいるという古酒の世界。20%は嫌いといっても60%の飲んだことのない方に飲ませたいとおっしゃっていました。 アイスにかけて食べると美味しそうです。まるでミルク村のように・・・ 出来るだけ安く楽しめるようにしたのが朝日川酒造の熟成酒です。 ぜひ一度はお試しください。 ちなみに純米酒燗評会2006で3位になった朝日川酒造の別ブランド山吹極(やまぶき)は熟成酒ではありませんがほとんどが1年寝かしているとのこと。 浅黄社長貴重なお話し、そして熟成酒の世界をご教授いただきありがとうございます。Iくんありがとう! 日本酒の世界がまた広がりました。(~南陽へ移動です~つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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